組合員活動紹介

2022年11月21日

くらしの公開講座「もったいない!食品ロスを減らすためにわたしたちにできること」を開催しました

井出留美さん

10月8日 京橋会場参加19名 ウェブ参加39名

 世界ではいま、飢餓で苦しむ国や地域があると同時に、生産された食品が消費しきれずに廃棄される食品ロスが問題になっています。食品ロス問題ジャーナリストで食品ロス削減推進法成立にも協力された、井出留美(いでるみ)さんを招いてお話をお聞きしました。

井出留美さん

 「食品ロス」とは、まだ食べられることができるにもかかわらず様々な理由で廃棄されてしまう食品のことです。生産~流通の過程で発生する食品の廃棄(フードロス)と、小売・外食や家庭から発生する食品の廃棄(フードウェイスト)に分類されています。
 1世帯が1年間に捨てている食品を金額にするといくらになるでしょうか? 昭和55年から調査を続けている京都市の調査によると、56,000円プラスごみ処理代4,000円を捨てているという結果になりました(平成29年度調査)。京都市は政令指定都市の中で一番家庭ごみが少ないところです。ここですらこの金額なので他の観光都市では10万円以上は捨てていると考えられます。
 国連世界食糧計画(国連WFP)が食料支援をしている量が440万トン(2021年度)、かたや日本で捨てている量は522万トンというデータがあります。しかもここには規格外や生産調整などで収穫したのに捨てられてた農作物などは入っていません(約177万トン)。
 この食品ロスは食品メーカーなどの事業者から廃棄されるものと、各家庭から出たものとほぼ半々の割合です。家庭ごみの中の「生ごみ」のうち、食べ残しの45%は手付かずの食品であることが分かりました(京都市データ)。食品メーカーから出た食品の廃棄物は「産業廃棄物」としてメーカーがコストを負担。一方、小売店(スーパー・コンビニ・飲食店・ホテルなど)から出たものは「一般廃棄物」になり、小売店負担と私たちの税金で焼却処分されることが多いです。環境省が出しているごみ処理における金額の2兆1290億円のうち、約40%が生ごみではないかと言われています。

私たちにできる食品ロス削減

 「買い物に行くときは小腹を満たしてから」。アメリカで実験をして、空腹時に買い物をすると余分なものを買ってしまう結果が出ています。「買い物リストを持って出かける」。メモ書き以上のものは買わない。「すぐに使うものなら『手前どり』をする」。食品コーナーの棚から選ぶときには手前に並んでいる期限の早いものから買う(無理のない範囲で)。「ペットボトルの賞味期限が切れていても捨てないで」。この表記は飲めなくなる期限ではなく、内容量を保証する期限(容器から蒸発して減るので)。そのほか、野菜は鮮度を保つ保存袋で保管する、干して常備菜にする、皮・芯・切れ端などを「ベジブロス」にして野菜出汁に活用するなど。
 食べ物は「命」です。命を無駄にしない世の中を作りましょう。

私たちにできること「フードドライブ」に参加しませんか?

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