組合員活動紹介
2025年07月21日
このままで食べ続けられるの?これからの食糧事情と農業政策

2024年度 第5回 推進学習会
2025年5月22日 会場参加41名 組合員会館で視聴25名 個人宅からのウェブ参加24名 DVD視聴参加58名(いずれも組合員委員さん)
日本の食卓に欠かせないお米。止まらないお米の価格高騰に歯止めをかけるため、政府は備蓄米の放出。なぜ「米不足」になるのでしょうか。また来年以降の見通しはどうなるのでしょうか。
今こそ、実効性のある国内食料自給率の向上にむけた施策と食料生産を支え、大多数の家族農業経営を支援する農業政策が求められています。私たちが消費者の立場として知っておくべきことを学ぼうと、農民組合大阪府連合会・事務局長の中西顕治さんを招いてお話をお聞きしました。
私は農民連の事務局長をしながら能勢町でお米も作っている農家です。学習会などで10年前から「食べ続けられるのか」と言い続けてきて、本当に食べ続けられない状況が目の前に来たなというのが実感です。
さて、昨年夏に問題になったお米の状況ですが、農水省のデータから今年の夏は去年よりも足りないことが分かっています。農家の平均年齢が約68歳。農家が減ってきて農地が減ってきて足りない。ここにテコ入れをしないことにはずっと続くんじゃないかなと思います。お年寄りの方はもう、「機械が壊れたらやめるわ」と。「機械が壊れるか、ワシが壊れるかどっちか」というような話でね。
日本国憲法前文に「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」と書いてあるんです。これをちゃんとやりなさいと言わないといけない。食料の確保というのは誰の責任なんやと。
昨年改正された「食料・農業・農村基本法」の中で、ついに「食料安全保障」が言われました。しかし、大規模化やスマート農業に資金を投入するとしていますが、それだけでは中小農家は救われません。
コメ不足の原因は政治からスタートしています。減反政策というのをしてきた政治のせいなんですね。農家がサボっていたわけでも、農協が止めたわけでもないです。そういう視点をみなさんにも持っていただけたらなと。
私たちの声は政治を動かします。私たちは3月に「令和の百姓一揆」という、農家や酪農家、漁業・水産業の人たちも集まって「私たちの食料は私たちが作るんだ!頑張らせてくれ!」と東京都内などでトラクターを使ったデモ行進で訴えました。ぜひ消費者の方も食の持続のために農家を支援する運動を始めてください。