商品検査室だより

食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。

2014年7月度 あさり

<2014年7月度検査状況 14年6月21日~14年7月20日>
残留農薬 残留放射線 微生物 食品添加物 外部委託 卵質 合計
新規
事前商品
17 16 340 37 0   410
既存
取扱商品他
45 80 638 7 0 264 1034
合計 62 96 978 44 0 264 1444
(昨年度:1293件)

見学件数:1件 6名

 ★再検査・継続検査・調査を要するものが、微生物検査で6品ありました。
   微生物検査・理化学(残留農薬・食品添加物・残留放射能)検査とも、商品回収・人体危害に
   かかわる不適合はありませんでした。 
 ★残留放射線検査:生鮮・一般食品を検査し、すべて検出せず(検出限界は20ベクレル/kg)でした. 
 ★卵質検査:問題ありません。


<2014年7月度商品相談受付状況>
主なお申し出状況(昨年度)
人体有症 1件(0件)
異物混入 83件(67件)
異味異臭 20件(21件)
他意見・質問など 297件(342件)
合計 401件(430件)

★人体危害(腹痛下痢、スキントラブルなど)での、複数発生商品はありませんでした。

●商品お問い合わせ紹介●

 

<お申し出内容>あさり
秋の時期のあさりは塩辛く感じるのですが…。

 

<検査室からのお答え>

 あさりは3月から5月頃が旬の時期です。この肥っている(抱卵)期間は、あまり体内に海水は入らないのですが、放卵するにしたがって体内に海水を貯える量が増え、それが塩辛さを強く感じる原因となります。

 この塩辛さを和らげる方法として、砂出しを行った後に水分を切った状態でザルなどに移し、室内の涼しいところで30分程度あさりを放置しておくことです。あさりは吐き出す力はありますが、吸い込むのは吐き出した反動でしかできないため、こうしておくことで体内の海水または塩水を吐き出してしまいます。この時、あさりが吐き出す海水で周り
が汚れるのを防ぐため、ザルの上に新聞紙などを置いておくことをお勧めします。


~気をつけましょう!加熱に強い食中毒菌があります!<その2> ~

 一般的には、充分に加熱すれば食中毒菌が死滅し、食中毒予防になります。しかし、セレウス菌(前月紹介)、ウエルシュ菌などは100℃以上でも耐えられる「芽胞」をつくり、通常の加熱では完全に死滅させることは出来ません。いずれも食品中である程度増殖することで食中毒を引き起こすことから、加熱調理後に「芽胞」を発芽、増殖させない対策がポイントになります。

<ウエルシュ菌>
・ ウエルシュ菌は、人間や動物の大腸内の常在菌で、下水、河川、海、耕地などの土壌に広く分布しています。
・熱に強い殻「芽胞」を作り、酸素が少ない状態を好みます。
・ウエルシュ菌が多数付着した食品を食べることにより、体内に入った菌が腸内で増殖し、「芽胞」を作る際に産生するエンテロトキシン(毒素)が食中毒の原因となります。
・寸胴鍋などで食品が大量に加熱調理された後、鍋に入ったまま数時間から一夜食品が室温に放置されている間に、生き残った耐熱性のウエルシュ菌が増殖し、エンテロトキシンを産生します。

原因食品:カレー、スープ、シチューなど一度に多くの量を調理する食品など

<予防法>
ウエルシュ菌も食品中である程度の数まで増殖しないと、食中毒が発生しません。ウエルシュ菌食中毒を予防するには、菌の増殖を抑えることが重要です。

また、ウエルシュ菌は酸素を嫌い、耐熱性の芽胞を持つという特徴があるため、加熱調理食品は小分けするなどして急速に冷却し、低温に保存することを心がけましょう。

・カレー、シチューなどの加熱時にはよくかき混ぜながら、しっかり加熱し出来るだけはやく食べましょう。保存する場合は、容器に小分けするなど急速に冷やし10℃以下で保存しましょう。また、保存したものは、食べる前にしっかり加熱しましょう。・調理した食品はすぐに食べる(調理後から食べるまでの時間を短くする)。

・加熱済みの食品であっても冷蔵(10℃以下)で保管する。

放射性物質による問題への取組みはこちら

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