商品検査室だより

食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。

2014年6月度

<2014年6月度検査状況 14年5月21日~14年6月20日>
残留農薬 残留放射線 微生物 食品添加物 外部委託 卵質 合計
新規
事前商品
24 11 525 30 0   590
既存
取扱商品他
34 65 627 7 1 215 949
合計 58 76 1152 37 1 215 1539
(昨年度1202件)

見学件数:1件 6名

 ★再検査・継続検査・調査を要するものが、微生物検査で9品ありました。
  微生物検査・理化学(残留農薬・食品添加物・残留放射能)検査とも、商品回収・人体危害に
   かかわる不適合はありませんでした。 
 ★残留放射線検査:生鮮・一般食品を検査し、すべて検出せず(検出限界は20ベクレル/kg)でした. 
 ★卵質検査:共同購入、店舗収去の各1品で、品質のバラツキが確認されました。産地調査し改善要請しました。


<2014年6月度商品相談受付状況>
主なお申し出状況(昨年度)
人体有症 3件(4件)
異物混入 65件(79件)
異味異臭 15件(20件)
他意見・質問など 319件(372件)
合計 402件 (475件)

★人体危害(腹痛下痢、スキントラブルなど)での、複数発生商品はありませんでした。

●商品お問い合わせ紹介●

 

<お申し出内容>大根
大根を輪切りにしたら中が青くなっていた。

 

<検査室からのお答え>

 ご心配をおかけしました。
 これは、大根の中心部(水分・栄養分を吸収する組織)の組織が硬くなる生理障害のひとつである「青あざ症」にかかっていたものと思われます。
 一般的に「青あざ症」は乾燥・高温・過湿・ホウ素欠乏などが発生要因として挙げられています。特に、栽培後半の平均気温が25℃以上の気象状況下で発生するといわれています。
 大根の中心部に発生した「青あざ症」は外見からは分からないので選別できていません。「青あざ症」にかかった大根を召し上がられても健康に害はありませんが、苦味など食味はよくありません。このような状態の大根がお手元
に届きましたら、お申し出ください。


~気をつけましょう!加熱に強い食中毒菌があります!<その1> ~

 一般的には食中毒の原因菌は加熱には弱く、食中毒予防には加熱は有効な手段としてあげられています。しかし、食中毒菌の中には加熱しても死滅しない特殊な細菌があり、油断できません。これら加熱に強い菌は、発育の段階で生育に不利な条件となると「芽胞」と呼ばれる特殊な構造物を作り、悪条件下でも生き延びます。

 生育条件が整ってくると「芽胞」が発芽をし、増殖状態(栄養型)に形態が変化するのが特徴です。今回は、加熱に強い代表的な食中毒菌を2回に分けて紹介します。

≪セレウス菌≫ 

土壌細菌の一種で、土、水中など自然環境中に広く分布しています。
・食品への汚染の機会が多く、特に穀類、豆類、香辛料などはセレウス菌に汚染されていることが多いと言われています。
・熱に強い殻「芽胞」は100℃、30分加熱しても死滅しません。増殖する際に毒素を産生します。

 原因食品は、米飯及び焼き飯等米飯の加工品、スパゲティ、肉類、スープ類、焼きそば、プリンなど。

<予防法>
セレウス菌食中毒は菌がある程度の数まで増殖しないと発生しません。
セレウス菌は、焼き飯類等の加熱調理食品であっても、保存や取り扱いに不備があると「芽胞」が作られ、菌が増殖し、食中毒の発生につながります。

 =ポイント=
・食材はよく洗浄してから使用しましょう。
・ 加熱前の下ごしらえ済み食品は長時間の放置を避け、冷蔵(10℃以下)で保管しましょう
・ 調理した食品はすぐに食べましょう。(調理後から食べるまでの時間を短くする)。
・加熱後の食品を保管する場合は、冷蔵(10℃以下)で。

           

放射性物質による問題への取組みはこちら

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