食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。
残留農薬 | 残留放射線 | 微生物 | 食品添加物 | 外部委託 | 卵質 | 合計 | |
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新規 事前商品 |
22 | 20 | 257 | 18 | 0 | 0 | 317 |
既存 取扱商品他 |
22 | 60 | 591 | 0 | 15 | 133 | 821 |
合計 | 44 | 80 | 848 | 18 | 15 | 133 | 1183 (昨年度1044件) |
主なお申し出状況(昨年度) | |
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人体有症 | 6件(5件) |
異物混入 | 57件(51件) |
異味異臭 | 23件(30件) |
他意見・質問など | 314件(343件) |
合計 | 400件 (429件) |
★人体危害(腹痛下痢、スキントラブルなど)での、複数発生商品はありませんでした。
前回お話しました時に、残留農薬の数値を表す単位として、一般的にはppm(ピーピーエム)が使われています。これは%(パーセント)と同じく濃度を表す単位で、%が100分の1を表すのに対して、ppmは100万分の1という非常に少ない量を表すのに用いています。ポジティブリスト制度により使用出来ない農薬の一律基準値は0.01ppmなので、これをわかりやすく説明すると、長さ25m、幅12m、深さ1mのプールに一つまみの塩(約3g)を入れた時の濃度とほぼ同じとなります。
そして、農薬が検出された時に人体に与える影響を表す指標の一つがADI(一日摂取許容量)といい、ほとんどの農薬や食品添加物に個別に定められており、人が毎日体内に一生涯摂取し続けても影響が無い量を指します。例えば、トマト1個から0.01ppmのある農薬が検出された場合、体重50kgの人がどのくらいの量を食べ続けても影響がないかというと、農薬のADIの値が0.02なら、体重50kgのADIにおける一日許容摂取量は0.5mgであり、それを元に計算すると一日に100kgのトマトを食べても健康を害する恐れはないということになります。なお、ADIにも、性別、年齢、体格などを考慮して安全係数というもので補正しており、さらに厳しい基準で設けられてあります。
<具体的な計算例>
ある農薬のADIの値: 0.02mg/kg/day
(1日あたりの体重1kgにおける農薬の量)
として
体重50kgの人のADIにおける一日許容摂取量は
50kg×0.02=1mg
(体重×ADI)
0.01ppmの濃度: 100,000,000の1(1億分の1)
トマト1個を100gとして、その中に含まれていると思われる農薬の量は
100g÷100,000,000=0.000001g=0.001mg
(トマト1個の重さ÷1億分の1)
体重50kgの人の一日摂取量に換算すると
1÷0.001×100=100,000g=100kg
(50kg時のADI÷トマト1個に含まれる農薬の量×トマト1個の重さ)
一日にトマト100kg(1000個分)を一生涯毎日摂取しても影響はない