子育てコラム

子育てコラム

2026/10/01

がんばりすぎない子育て術

イヤイヤ期

おおさかパルコープ、組合員の皆さまこんにちは!助産師HISAKOです。
今回は、「イヤ!」「やらない!」と床にひっくり返って大泣きするわが子を前に、途方に暮れてしまう......。子育て中の親御さんなら誰もが一度は通る、魔のイヤイヤ期のお話をしましょう。

おおさかパルコープ、組合員の皆さまこんにちは!助産師HISAKOです。

今回は、「イヤ!」「やらない!」と床にひっくり返って大泣きするわが子を前に、途方に暮れてしまう......。子育て中の親御さんなら誰もが一度は通る、魔のイヤイヤ期のお話をしましょう。

「これは成長の証。喜ばしいこととして受け止めましょうね」なんて言われても、そんなきれいごとで乗り切れるほど、日々のカオスな現実はおめでたくありませんよね。親にとっては、一刻も早く終わってほしい試練の期間でしかないのが本音です。

私はこれまで12人の子どもたちの、12通りのイヤイヤ期を通り抜けてきました。最初の頃は「親である私がなんとかしなきゃ」と意気込んでは空回りし、ただただ辛い思いばかりしていました。でも、何人もの育児を経験するうちにようやく気づいたのです。子どもは今、『自分というお城』をこだわり全開で建てようとしている真っ最中。そんな小さな建築家に、親がしてあげられることは実はたったの2つだけ。それは「お城を建てたいんだね」と気持ちに共感してあげること、そして温かく「応援に徹すること」だけなんです!

生まれたばかりの赤ちゃんは、周囲の大人の優しさに全面的に頼るだけの、完全なお客さまでした。それが歩き始め、自分の意思を持つようになると、急にこだわりが爆発します。「このコップじゃなくて、あのコップで飲みたいの!」(でもいざ出すと「これじゃない!」)「靴を履くのは嫌!でも外に出たい!」「今すぐ抱っこ!でもママが触るとイヤ!」これ、例えば、夫からの「しつけなんて適当でいいでしょ?」という軽い提案に、「全然良くないわよ!」とイライラしてしまう、こだわり強めのママの姿にそっくりです(笑)。ママは、立派に育てたい『育児のこだわり屋さん』だし、子どもは、自分という理想のお城を建てたい『建築のこだわり屋さん』。裏を返せば、ママが育児にこだわるのは、それだけわが子が大切だからです。子どもが些細なことにこだわってイヤイヤ言うのは、「私はこうしたい!」という強烈な自我が芽生えたという素晴らしい証。つまり、スーパーの床で大の字になって泣き叫ぶわが子は、内面では自分の理想と現実のギャップに大パニックを起こしている究極のこだわり屋さんなのです。
こだわりは、大人でもそう簡単に手放せるものじゃないですよね。そうやって見つめてみると、子どもが「イヤ!そうじゃない!」って激しく主張するのもしょうがないよね、と、ほんの少しだけ肩の力を抜いて客観的に眺められるようになりませんか?

かつて私も、この小さなこだわり強めなお城建築家(いや、わが子たち!)を相手に、見事に自滅の道を歩んでいました。イヤイヤ期のわが子を前にして、親がやりがちな失敗パターンには、見事な共通点があります。一つ目は、すべての要望に応えようとする過剰サービスをしてしまうこと。 「これじゃない!」と言われると機嫌を損ねるのが怖くて、次々に代替案を出してしまう。これでは子どもは「泣き叫べばもっと色々してもらえる」と学習し、要求はエスカレートするばかりです。二つ目は、正論という名のお説教です 。「こっちの方がどう考えても効率的でしょ!」と理屈で説得しようとしても、感情が爆発している小さなこだわり屋さんに論理は一切通用しません。三つ目は、周りの目を気にして焦ってしまうこと。 外出先でイヤイヤが始まると、周りの目にどう思われるかばかりが気になり、冷汗が止まらなくなって不毛な小競り合いを繰り広げてしまいます。

そんな自滅の末に、私が悟ったこと。それはズバリ『子どものこだわりに本気で向き合う必要はない』です!これ、自分で言うのもナンですが、ピリピリした肩の力をスッと抜いてくれる魔法のフレーズだと思っています(笑)。日々の家事や育児に追われていると、「ママなんだからちゃんと向き合わなきゃ」「子どもが泣いているんだから真剣に応えなきゃ」って、すべてのことにフルパワーで100%向き合おうとしがちです。でも、それをずっとやっていたら、親のほうが先にガス欠になってしまいます。子育てだって、何もかもを真正面から真剣に受け止めていたら、こちらの心がいくつあっても足りません。「あ、今回は適当にスルーしよ」「まあ、いっか!」と、少し斜め上から眺めるくらいが、お互いにとってちょうどいい距離感なのです。全力でぶつかり合わなくていい。そうやって力の抜きどころを覚えて、自分の心を守る術を見つけたその瞬間こそ、子育てが本当の意味でラクになるターニングポイントです。

本気に向き合わなくていいと肩の力を抜いたうえで、この小さなこだわり屋さんたちとどうやって日常を回していけばよいのでしょうか。コツは、『相手のこだわりをいったん受け止めつつ、大まかな枠組みはこちらが握る』ことです。

まずは「こうやりたかったんだね」と、子どもの言い分を丸ごと受け止めます。これだけで相手の怒りのトゲは半分くらいに丸くなります。そして、選択肢は二者択一で提示します。「赤い服?それとも青い服にする?」と、こちらの用意した選択肢の中から選んでもらうのです。子どもは「自分で決めた!」という満足感を得られます。それでもイヤイヤが激しすぎてどうしようもない時は、無理にその場で解決せず、その場を離れたり深呼吸します。「ま、いっか」とママ自身にご褒美の時間をプレゼントしてあげてくださいね。

イヤイヤ期という激しいこだわり期間が続く毎日は、親にとって本当にエネルギーの要る時間です。「いつまで続くんだろう」とため息をつきたくなる日もあるでしょう。でも、この全力で「イヤ」と言える日々は決して長くは続きません。わが子が自分の足で立ち、自分の人生という立派なお城を建てていくための、あまりにも尊い助走期間です。子どもが全身全霊で「イヤ!」をぶつけてくれるのは、「この人ならどんなわがままをぶつけても絶対に見捨てない」という、世界で一番強い信頼の証なんですよ。完璧な対応なんてできなくて今日も合格点。「今日もよくぶつかり合ったね」と、夜はご自身をたっぷりと褒めてあげてくださいね。本気で真正面から向き合わなくて大丈夫。今日もおいしいごはんを食べて、たくさん笑って、心を通わせる時間を大切に。小さなこだわり屋さんとの日々を、心から応援しています!

助産師じょさんしHISAKOひさこ助産師

助産師HISAKO

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