みなさまはじめまして!この度、子育てコラムを担当させて頂くことになった管理栄養士の奥野です。
★大阪在住、小学生男子の母親です。
★普段は母子栄養協会のアドバイザー講座の講師や、保育士・助産師さんなど専門職向けの研修講師、書籍やコラムの執筆、ベビーフードなど加工食品の監修などのお仕事をしています。
★「料理」は好きですが、「毎日の食事づくり」は大変で、面倒に感じてしまいます・・・管理栄養士なのに?と思われますが、仕事と子育てをしながらゆったり「料理」を楽しむことは難しいなぁと感じています。
★このコラムでは、子どもの食事・妊娠期の食事について、科学的根拠やガイドラインに基づいて「楽しく」「気楽に」付き合うコツをお伝えしていきたいと思っています。
よろしくお願いいたします!
今回のテーマは「つわりの時の食事」です。
つわりは、妊娠5~8週に始まり、12~16週に自然とおさまることが多いとされています。
その症状はさまざまですが、特に吐き気や嘔吐の症状は身体的にも精神的にも辛く、生活の様々な活動が妨げられてしまいます。特に食事には大きな影響があり、中々思うように食べられないことで「こんな食事で大丈夫かな?」と悩んでいる方も多いでしょう。
吐き気はどんな時に起きやすい?
つわりは、英語ではmorning sicknessと言います。朝の空腹時に吐き気や嘔吐の症状が起こりやすいことからこのように呼ばれますが、実際は吐き気や嘔吐の症状が出やすいタイミングには個人差があります。
・早朝
・空腹時(何か食べていないと気持ちが悪い)
・満腹時(何か食べると気持ちが悪い)
・特定の匂いを嗅いだ時(料理、香水、洗剤、たばこなど)
このように、吐き気が出るタイミングは人によって様々で、時間も朝に限られません。起きている間はずっと辛いという人もいます。
どうしてつわりになるの?
まだつわりが起こる仕組みは明らかになっていません。妊娠によって分泌量が増大するホルモンが、脳室にある嘔吐中枢を刺激したり、消化管の運動を低下させたりすることが影響していると考えられています。
食事バランスが悪くても大丈夫?
つわりの時には食事が全然摂れない、食べられるものが限られてしまうということがあります。ちゃんと食べることができないと赤ちゃんの栄養が不足するのではないかと心配になってしまいますよね。
妊娠期には時期に応じて摂りたい栄養はあるものの、この時期に食事のバランスが悪くても、つわりが落ち着いてから徐々に食事バランスを整えることができれば大丈夫です。無理をせず、食べられるものを少しずつ食べましょう。
もし可能であれば葉酸のサプリメントを摂取しておくことをおすすめします。葉酸の摂取により胎児の発育異常のリスクが低減されることがわかっています。(葉酸を摂れなかったら必ず異常が出るというわけではありません。無理のない範囲で大丈夫ですよ。)
つわり時に気を付けたいこと
あまりに食事が摂れず、体重の減少が著しい場合や、脱水が疑われる場合には病院を受診しましょう。つわりが重度になり栄養代謝障害を引き起こす「妊娠悪阻」の状態になっている場合には加療が必要な場合があります。あまりに辛い場合には我慢しすぎず、医師に相談してみましょう。
つわりに効く食べ物はある?
少しでもつわりの症状がやわらぐ食べ物があると嬉しいですよね。SNSでは「つわりに効く」と様々な情報が飛び交っていますが、科学的根拠があり、かつ、安全性が確保された食事方法は現在のところありません。でも、何か試してみることで気持ちが紛れることもありますよね。もし何か栄養素や成分を摂取することでつわりが軽減するか試したい場合には、なるべくそれらの栄養素や成分を多く含む「食材」で摂取することをおすすめします。食材であればよほど多量で偏った摂り方にならない限り、人体に有害な量の栄養素を摂取することになりにくいです。
つわりに効くと言い切れる食材はないですが、もしかしたら「自分には合っている」という方法があるかもしれません。もしも気になる方法がある場合には、試してみても良いか医師に相談してみましょう。
まとめ
つわりは50~80%の妊婦が経験するといわれています。私もつわりがきつく、安定期まで仕事を休んだ経験があります。あまりに辛くて病院に電話し、点滴をしてもらったこともありました。せっかく子どもを授かったのに、毎晩「もう妊婦やめたい」と泣いて過ごしていました。今身体がお辛くてこの記事を読んでくださっている方、本当に毎日しんどいですよね。ご自身の症状に合わせて、少しでも楽に過ごせることを最優先にしてくださいね。食事は安定期に入ってつわりが落ち着いてからバランスを整えましょう!今はつわりに耐えているだけで十分に頑張っていますよ!
参考文献:
1.杉山隆, 瀧本秀美 (編). はじめてとりくむ 妊娠期・授乳期の栄養ケア.医歯薬出版, 2021.
2.Matthews A., Haas D. M., O'Mathúna D. P., Dowswell T. Interventions for nausea and vomiting in early pregnancy.The Cochrane Database of Systematic Reviews. The Cochrane Database of Systematic Reviews.2015,2015,9,CD007575.



















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