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2025/10/31

ママに贈る魔法のメッセージ

家庭教育について 〜"ありがとう"は鏡のことば・感謝の言葉編〜

こんにちは。いつも子育てに励まれている皆さまに敬意を表します。
日本の古き良き躾(しつけ)、昔から伝わる智恵を伝承している、やまとしぐさ伝承学師範の辻中公(つじなか くみ)です。
日本では、食事などの所作法の型(かた)、季節の祭事の型を通して、生き方や心の育み方を伝え残してきました。
そんな、暮らしの中で古くから伝えられてきた「型」を、「やまとしぐさ」と命名し、その型の意味を皆様にお伝えしています。
やまとしぐさは、「一心五心」という心を磨いていくためのお稽古をお伝えしています。
「一心五心」とは、お陰様の心、感謝、思いやり、尊敬、責任、信頼の心のことで、日本人の精神性を高めてきた大切な生き方の指針です。

さて、今回ぜひ知っていただきたい「やまとしぐさ」は、「ありがとう」という感謝の言葉の大切さについてです。

「ありがとう」は、たった五文字の言葉でありながら、人と人との関係性を温かく育ててくれる魔法のような言葉です。
現代の子どもたちにとって、「ありがとう」を自然に言えるかどうかは、親の姿勢に大きく影響を受けます。
何かをしてもらったとき、助けてもらったとき、日常の些細な出来事のなかで、親が「ありがとう」を口にする姿を見せることが、子どもの感性を育てていきます。

「ありがとう」を育てる暮らしの工夫

1. 日常にある小さな「ありがとう」を見つける
お茶を入れてもらった、お箸を渡してもらった、ドアを開けてくれたなど、当たり前になりがちな行動にも、「ありがとう」を添えることで、気づく心と感謝する心が育ちます。
2. 親自身が率先して言葉にする
お子さんが何かしてくれた時、必ず「ありがとう」を言葉に出して伝えてあげましょう。感謝の気持ちは、感じるだけでなく、表現することで初めて相手の心に届きます。
3. ありがとうの理由を伝える
お手伝いしてくれてありがとう。とても助かったよ」など、具体的に伝えることで、子どもは「ありがとう」がどんな時に必要なのか、実感として学ぶことができます。
4. ありがとうは誰かを喜ばせる贈りもの
「ありがとう」は、言われた人だけでなく、言った人自身の心も整えてくれます。お互いの心にやさしさと温かさを残す、言葉のギフトであることを、暮らしの中で感じさせてあげましょう。
5.「ありがとう」を伝え合う時間をつくる
1日の終わりに「今日ありがとうと言いたいこと」を親子で伝え合うのも素敵です。感謝を言葉にする習慣は、子どもの心を深く育てていきます。

親の言葉が、子どもの言葉を育てる

子どもは、親の言葉づかいを鏡のように映します。
親が感謝の言葉を自然に使う姿は、子どもにとって最良の教材です。
「ありがとう」という言葉を大切に扱うことは、自分の在り方や人との関係性を整える第一歩でもあります。
そして何より、「ありがとう」はその人の生き方を映し出します。
感謝の言葉が消えてしまえば、感謝の生き方そのものも薄れていきます。
だからこそ、日本人の美しい生き方を支えてきたこの言葉を、親から子へと手渡していくことが大切なのです。
ぜひ、日々の暮らしの中で、「ありがとう」という言葉の力を見つめ直し、親子で感謝のしぐさを育んでみてください。

次回もお楽しみに!
心を込めて。

やまとしぐさ伝承学師範
辻中 公(つじなか くみ)

辻中つじなかくみやまとしぐさ伝承師範

辻中 公

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