こんにちは。日々の子育て、本当にお疲れさまです。
やまとしぐさ伝承学師範の辻中公(つじなか くみ)です。
古くから日本では「時を守る」ことは、人としての基本、信頼の土台とされてきました。
約束の時間を守るという"しぐさ"には、自分自身と相手を大切にする心が込められています。
現代は、時間に追われる日常が当たり前になっていますが、だからこそ、子どものうちから「時間を守ることの大切さ」を丁寧に伝えていくことが、人生における大きな力となっていきます。
「時間を守る」は、自分と相手の"心"を守ること
たとえば、待ち合わせに遅れれば、相手の貴重な時間を奪うことになります。同時に、自分の信用も少しずつ減ってしまうのです。
一方、時間をきちんと守る人は「約束を大切にする人」として信頼され、人間関係も良好に保たれます。
子どもに「時間」を教える3つの習慣
1. "あと5分"を一緒に体感する「あと5分で出発しようね」と声をかけたとき、一緒に時計を見たり、タイマーを使ってみましょう。感覚だけでなく、視覚的に"時間"を知ることができ、子ども自身が意識できるようになります。
2. 支度を「前もって準備」する習慣 前日にランドセルを整える、持ち物をそろえるなど、"前もって準備する"ことは、時間を守る練習になります。親子で「明日、早く出るには何をしておこうか?」と話し合ってみましょう。
3. 親自身が時間を守る姿を見せる 子どもは親の姿を見て育ちます。大人が遅れそうなときに「ごめんね、今すぐ行くね」と伝えたり、余裕をもって出発する姿勢は、子どもの心に自然と残っていきます。
小さな"時間の約束"が、大人になったときの"信用"に
幼い頃の「○時に起きる」「○時に帰る」といった小さな約束を守る習慣は、将来「信頼できる人」として社会の中で大きく羽ばたく基礎になります。時間を守ることは、単なるルールではありません。
"相手の大切なものを奪わない"という思いやりと、"自分との約束を守る"という自己信頼を育てるしぐさなのです。
"時間"は命そのもの。
だからこそ、日々の中で丁寧に扱いたいもの。
ぜひ、ご家庭でも「時間を大切にする心」を育てる習慣を取り入れてみてください。
次回も、どうぞお楽しみに。
心を込めて。
やまとしぐさ伝承学師範
辻中 公(つじなか くみ)