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2025/09/01

ママに贈る魔法のメッセージ

家庭教育について 〜公共の場での身だしなみ・お出かけ前の心の整え方編〜

こんにちは。子育てに奮闘される日々、本当にお疲れさまです。
日本の古き良き躾(しつけ)や、暮らしに息づく智恵をお伝えしている、やまとしぐさ伝承学師範の辻中公(つじなか くみ)です。

日々の暮らしの中で、所作法の型(かた)や季節の祭事の型を通して、生き方や心の育み方を親から子へ、代々丁寧に伝え残してきました。
そんな暮らしの中の「型」を「やまとしぐさ」と名付け、その意味と大切さを現代に伝えています。
また、やまとしぐさでは「一心五心」という心を磨くためのお稽古を重視しています。

「一心五心」とは、お陰様の心、感謝、思いやり、尊敬、責任、信頼の心のこと。これらは、日本人の品格を形づくってきた大切な生き方の根幹です。

さて、今回お届けしたいテーマは、「公共の場での身だしなみと、出かける前の心の整え方」

私たちは日常の中で何気なく人とすれ違い、公共の場で多くの人と時間と空間を共有しています。
そんな中での立ち居振る舞いや、見た目、そして心の在り方は、思っている以上に子どもに影響を与えています。

お出かけ前に育てたい「身だしなみと心の整え方」

1.「場にふさわしい身だしなみ」を選ぶ目
「今日はどこに行くの?」「誰に会うの?」
外出の前に、場所や人に合わせた服装を一緒に考える時間をつくってみましょう。TPOを意識することで、子どもの中に"場を大切にする心"が育ちます。

2.靴を揃えて出る・履いて帰る
玄関で靴を揃えてから出発する、帰ってきたらきちんと揃えて脱ぐ。この一連の流れが、心を整える"スイッチ"になります。外に出る前に、自分を律する準備ができているかどうかが整えられます。

3.「行ってきます」は自分を整えることば
ただの挨拶ではなく、「いまから、誰かに会いにいく」「誰かの場所を訪れる」という心の区切りをつける大切な儀式です。「行ってきます」と声に出すことで、自分を見つめ直す時間が生まれます。

4.清潔感は相手への敬意
髪を整える、服のしわを伸ばす、靴を磨く、爪を切る----。これらは「相手を不快にさせない」という思いやりのしぐさです。身だしなみは、自分のためだけでなく、人のために整えるものだと伝えていきましょう。

5.心を整えてから出る
「今日はどんなことがあっても、落ち着いて笑顔でいようね」
「ありがとうがたくさん言える日にしよう」
そんな一言を添えるだけで、子どもも自分の"心の姿勢"を整えて出発できます。

親の整えが、子の整えにつながる

公共の場での立ち居振る舞いは、家庭の中で育まれた意識が映し出されます。親がどんな気持ちで出かけるか、どんな姿勢で人と接するかを見せることで、子どもは自然と「自分をどう整えればいいか」を学び取っていきます。
「身だしなみ」は見た目だけではありません。その人の"心の状態"がにじみ出るものです。だからこそ、出かける前に"心を整える"という習慣が、その人の品格と信頼を育てていくのです。

言葉を残すことは、生き方を残すこと

もし、「身だしなみ」や「整える」という言葉がなければ、それに対応する行動や生き方の型も、次第に薄れていってしまうでしょう。
だからこそ、日本人の美しい生き方を伝える「言葉」と「型」を、子どもたちにしっかりと手渡していきたいものです。
お出かけ前のわずかな時間に、「心と見た目を整える」習慣を育てることが、子どもたちの未来にきっと深い安心と誇りをもたらしてくれるでしょう。

次回もお楽しみに!
心を込めて。

やまとしぐさ伝承学師範
辻中 公

辻中つじなかくみやまとしぐさ伝承師範

辻中 公

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