日本の古き良き躾(しつけ)、昔から伝わる智恵を伝承している、やまとしぐさ伝承学師範の辻中公(つじなか くみ)です。
日本では、食事などの所作法の型(かた)、季節の祭事の型を通して、生き方や心の育み方を伝え残してきました。
そんな暮らしの中で古くから伝え残されていきた「型」を、「やまとしぐさ」と命名し、その型の意味を皆様にお伝えしています。
やまとしぐさは、「一心五心」という心を磨いていくためのお稽古をお伝えしています。
「一心五心」とは、お陰様の心、感謝、思いやり、尊敬、責任、信頼の心のことで、日本人の精神性を高めてきた大事な生き方の指針。
さて、今回ぜひ知っていただきたい「やまとしぐさ」は、「あなたは運が良い」について。
子育ては、喜びもたくさんある一方で、悩みや不安もついてきます。毎日、子どもにどんな言葉をかければいいのか、考えることも多いですよね。そんな中で、ぜひお母さんに使ってほしい魔法の言葉があります。それが「あなたは運が良い」という言葉です。
運って何だろう?
「運が良い」って、どういうことなのでしょうか? 運とは、私たちがコントロールできない偶然の出来事や、たまたまうまくいったことを指すと思っていませんか?でも、実は運は心の持ち方や行動にも影響されるんです。明るく前向きな気持ちや、何でもチャレンジする姿勢が、運を引き寄せる力になってくれます。
「運が良い」というのは、ただラッキーなことが起こるだけではありません。毎日の生活の中で、小さな幸せやうれしい出来事に気づく力、それを喜ぶ気持ちを育てることでもあります。運が良いと感じる人は、どんな小さなことにも感謝できるので、もっともっといいことが起こるんです。
「あなたは運が良い」と伝えることで
お母さんが「あなたは運が良い」と子どもに伝えると、子どもは自然とポジティブな考え方を身につけることができます。たとえば、学校で楽しいことがあったときに「あなたは運が良いね」と言ってあげると、子どもは日常の小さな幸運に気づき、その幸せをしっかり感じることができます。この言葉は、ただのラッキーを引き寄せるだけではありません。子どもは「自分は運が良いんだ」と思えることで、難しいことがあっても前向きに取り組むことができ、自信を持って挑戦するようになります。「運が良い」という言葉は、子どもの自己肯定感を高める魔法の言葉であり、ポジティブに物事を捉える力を育ててくれます。
また、お母さん自身も「あなたは運が良い」と言うことで、子どもの成長に対して感謝の気持ちを持ち続けることができます。親子で「運が良いね」と感じる時間を共有することで、家族全体が前向きで明るい気持ちになり、お互いにとってより良い関係が築けます。
毎日の生活に魔法の言葉を取り入れて
この魔法の言葉を日常的に使うことで、子どもは「自分は運が良いんだ」と思えるようになり、ポジティブな心を持ち続けることができます。親子で「運が良い」と感じる瞬間が増えれば、家族全体がもっと幸せになるでしょう。子育てにはいろんなことがあるけれど、「あなたは運が良い」という言葉を口癖にすることで、子どもの未来をもっと明るくしてあげられます。今日から、ぜひ子どもにこの魔法の言葉をたくさんかけてみてください。きっと、お子さんはますます素敵な未来に向かって歩んでいくことでしょう。
やまとしぐさ伝承学師範
辻中公