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2024/05/10

離乳食・幼児食の知っておきたい大切なこと

成長期に必要な栄養について②

こんにちは。コラムを書かせて頂いて、今回100回目になりました。読んでくださっているみなさん、ありがとうございます! 読んでくださる方がおられるおかげで、長く続けさせて頂けているのだと感謝をしています。みなさんの子育ての中の「食」の部分で少しでもお役に立てられていたら嬉しいです。これからも引き続き、よろしくお願いします。

毎日、気温の差が大きく、体調がすぐれないという方も多いかも......
気温の高い日が増えてきたので、調節しやすい服装で! そして水分補給を忘れずに。赤ちゃんはお茶や水を嫌がることがありますが、少しずつ慣れて飲めるようにしてあげてくださいね。

前回から引き続き、成長に必要な栄養についてお話します。

たんぱく質

筋肉や骨、血液など体のほとんどの部分の材料となり、体重を増やす・身長を伸ばす
脳内の神経伝達物質の材料となる
 脳や体の成長が著しい成長期には、大切な栄養素
炭水化物を摂ることで、エネルギー源となるが、ごはんなど主食を食べる量が少ないと、たんぱく質がエネルギー源として使われてしまい、体を成長させる栄養にならない
たんぱく質を摂取する量が少ない場合や、朝食・昼食・夕食に均等にたんぱく質を摂れない場合(夕飯にはあるが、朝食、昼食にはほとんどない)体重ののびが悪くなることがあるので、気をつける(成長障害がおこることがある)
たんぱく質の分解、合成にはビタミンB群が必要
たんぱく質を摂り過ぎて余った場合、尿として排泄されるため、腎臓に負担をかけてしまう

たんぱく質が含まれる量

鶏ささみ1本(40g)9.1g・卵 M1個 6.2g
まぐろ50g 13.2g・木綿豆腐50g 3.5g
納豆1パック40g 6.6g・牛乳150ml 5.0g
無糖ヨーグルト50g 1.8g

たんぱく質の食事摂取基準

0~11か月は、目安量
1歳以上は、推奨量(単位g)

 
0~5か月 10 10
6~8か月 15 15
9~11か月 25 25
1~2歳 20 20
3~5歳 25 25
6~7歳 30 30
8~9歳 40 40
10~11歳 45 50
12~14歳 60 55
15~17歳 65 55
18~29歳 65 50
30~49歳 65 50
50~64歳 65 50
65~74歳 60 50
75歳以上 60 50
妊婦初期   +0
中期   +5
後期   +25
授乳婦   +20

食物繊維

おなかの調子を整えて、よいうんちを出すのを助ける
善玉菌を増やす
水溶性食物繊維・・うんちが出るのをスムーズにする
不溶性食物繊維・・うんちのカサを増して腸を刺激し排せつを促す
食物繊維と一緒に、発酵食品を摂ることで、腸内環境が良くなる
カルシウムや鉄などの吸収を妨げてしまうので、摂り過ぎに注意する

食物繊維が含まれる量

ごはん100g 1.5g・さつまいも50g 1.1g
りんご1/2個 1.5g・ほうれん草30g 0.8g
ブロッコリー25g 2.0g

食物繊維の食事摂取基準

目標量(g)

 
2歳以下 設定なし 設定なし
3~5歳 8以上 8以上
6~7歳 10以上 10以上
8~9歳 11以上 11以上
10~11歳 13以上 13以上
12~14歳 17以上 17以上
15~17歳 19以上 18以上
18~29歳 21以上 18以上
30~49歳 21以上 18以上
50~64歳 21以上 18以上
65~74歳 20以上 17以上
75歳以上 20以上 17以上
妊婦   18以上
授乳婦   18以上

亜鉛

味覚を正常に保つ
新陳代謝や成長を助ける
組織の修復に必要
肉や魚介を積極的に摂る
加工食品には、亜鉛の吸収を妨げる添加物が使われていることがあるので、加工食品のとりすぎに気をつける

亜鉛が含まれる量

牛もも肉50g 2.3mg・豚もも肉50g 0.6mg
鶏レバー30g 1.0mg・卵1個 0.6mg
納豆40g 0.8mg・スライスチーズ1枚 0.6mg
さば80g 0.7mg
かき むき身20g 2.8mg(離乳食にはむかない)

亜鉛の食事摂取基準

0~11か月は目標量
1歳以上は推奨量(mg)

 
0~5か月 2 2
6~11か月 3 3
1~2歳 3 3
3~5歳 4 3
6~7歳 5 4
8~9歳 6 5
10~11歳 7 6
12~14歳 10 8
15~17歳 12 8
18~29歳 11 8
30~49歳 11 8
50~64歳 11 8
65~74歳 11 8
75歳以上 10 8
妊婦   +2
授乳婦   +4

様々な栄養素の中から、成長期の子どもたちに不足がないように、気をつけてほしいものについてお話しました。ひとつひとつの栄養素にこだわってしまうと、食事が楽しくなくなるので、料理を用意してくださった時に、「あっ!今日はカルシウム多めだな」など気が付いてくださるきっかけになればいいなと思っています。

用意したから、是が非でも食べさせなくっちゃ!と気合が入ってしまわないように 気をつけてくださいね。食事の場が楽しい、心地の良い場所になれば、おいしく食べられます。おいしく食べられれば、だんだん量も増えていきます。結果として、赤ちゃんや子どもたちが、色々な料理をしっかり食べて、元気にすくすくと育ってくれると嬉しく思います。

次回は、おやつについて、お話する予定です。

~食べることが好きな子になる魔法は、家族の笑顔と「おいしいね!」~

参考文献:
いただきますごちそうさま 2019冬号  (株)メイト社
知っておきたい栄養学  (株)学研プラス
はじめてママ&パパの子どもの栄養  (株)主婦の友社
日本人の食事摂取基準(2020年版)  厚生労働省
いちばんわかりやすい栄養学の基本講座  成美堂出版

河本かわもと かよ栄養士

河本 かよ

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