マシュマロCLUB

マシュマロCLUB

2023/09/01

ママに贈る魔法のメッセージ

片付けで落ち着いた子になる

日本の古き良き躾(しつけ)、昔から伝わる智恵を伝承している、やまとしぐさ伝承学師範の辻中公(つじなか くみ)です。

日本では、食事などの所作法の型(かた)、季節の祭事の型を通して、生き方や心の育み方を伝え残してきました。
そんな暮らしの中で古くから伝え残されていきた「型」を、「やまとしぐさ」と命名し、その型の意味を皆様にお伝えしています。

さて、今回ぜひ知っていただきたい「やまとしぐさ」は、「片付け」について。

片付けで自己責任能力が身につきます。責任力があると周りからも信頼されるようになるので、安心感から落ち着いた子どもになっていきます。

「いつでも使えるように」といってモノが「出しっぱなし」になっていませんか。明日も使うからといって、おもちゃ、ペン、ノート、ハサミ、ノリ、定規などが机の上に出たままになっている。
明日も読むからと、絵本が机に置いたまま、明日も飲むからとカップもそのままに、お菓子もお皿に入れたまま。描きかけのお絵かき帳がそのままになっていませんか。机の上はモノで溢れ、すぐ使えるどころか乱雑になった机の上から探し物をするだけで時間がかかり、購入した方が早いからと、新しいペンやノートを買い足してしまう。たまに片付けると、同じペンやノート、消しゴムが溢れ、使わないまま時が流れ、いつか大量に出てきた同じモノを見て嘆き、まとめてゴミ箱に捨ててしまうことになる。そんなことはありませんか。

片付けは子どもだけが気をつけることではありません。
洗濯物を干しっぱなしにして、物干しから取り出し使っていませんか。
脱いだ服は山積みで、着る時にはその山から引っ張り出す。
食卓の椅子は席を立ったら仕舞わず、いつも机から椅子が飛び出した状態に。
玄関には履物が溢れている。

大人の姿を真似するのが子どもです。位置も見えている景色が子どもの基盤を作りますから、少しだけ片付けをする時間をとって、親も落ち着いた暮らしをしていきましょう。

「いつでも使えるようにする」とは、元にあった場所に仕舞うことです。そのうえ、元以上の状態にすることで、さらに「いつでも、すぐに使えるようになる」のです。それが、片付けがきちんとできている状態。出しっぱなしではなく、仕舞うことの方が、スムーズに動けるようになるのです。

椅子を仕舞う手間を省くと、時間は有効活用できそうですが、誰かの通り道を塞いでしまうこともありますし、椅子に足を引っ掛けて転んだり、モノをぶつけて破損することにもなりかねません。ですから、椅子を仕舞う数秒の時間をかけることで、物事がスムーズに運ぶのです。

また、元にあった場所に仕舞うことにプラスして、元以上の状態にすることで、さらにクオリティが上がります。
・履物を脱いで靴箱に仕舞う汚れを拭い履物を磨く
・傘を傘立てに仕舞う傘を干す
・車を車庫にとめるガソリンを入れておく
・包丁を片付ける研いでおく
アイロンを当てておく、机を拭いておく、トイレは磨いておく、携帯電話を充電しておくなどをしておくと、すぐに使えますから、急なことでも慌てることはなくなります。

行動と性格は正比例しますので、やりっぱなしという行動は、だらしない性格になります。
片付けのできる人は、性格もきちんとしてきて、信頼され頼りにされるようになります。
片付いていると精神衛生上も良いので、心身ともに健やかになりますね。

すべて完璧にしなくても、出したら元の場所に仕舞うこと。使ったモノに「ありがとう」と言いながら、定位置を作って丁寧に仕舞ってみてください。まずは、寝る前に机の上に何も置かないでスッキリさせる状態にしてみましょう。
きっとその場の空気が清らかに流れ出し、親子とも落ち着いた心になるはずです。

やまとしぐさ伝承学師範
辻中公

辻中つじなかくみやまとしぐさ伝承師範

辻中 公

マシュマロCLUB

マシュマロCLUB

マシュマロCLUB TOPに戻る