日本の古き良き躾(しつけ)、昔から伝わる智恵を伝承している、やまとしぐさ伝承学師範の辻中公(つじなか くみ)です。
日本では、食事などの所作法の型(かた)、季節の祭事の型を通して、生き方や心の育み方を伝え残してきました。
そんな暮らしの中で古くから伝え残されていきた「型」を、「やまとしぐさ 」と命名し、その型の意味を皆様にお伝えしています。
さて、今回ぜひ知っていただきたい「やまとしぐさ」は、「ねじれのない生活」について。
素直な子どもは、心身ともに健やかに成長します。大人だってそうです。
ひねくれていると、物事がうまく進みませんから、素直が一番です。
そこで、今回ぜひ知っていただきたい「やまとしぐさ」は、素直になるための方法で、「ねじれのない生活」について。
いつも目にするものや、習慣、体のねじれを無くすように心掛けましょう。
ねじれている生活は、心もねじれて、素直じゃなくなり他人を信頼できなくなるからです。
目に見えるものは真っ直ぐに置いてみましょう。テレビはコーナーに置かないでまっすぐ置く。家具や玩具箱、机が斜めに配置されていないか確認して下さい。
履物は真っ直ぐに揃えて置く
①前を向いて脱ぐ②しゃがんで履物を揃えます
③その時、かかと、つま先を合わせて揃えます
そうすると、見た目もスッキリしますし、整える時に心もスッキリするのです。子どもの頃から、「スッキリする」体験を積み重ねていると、感情も穏やかになります。
挨拶をするときは
①立ち止まる②真っ直ぐに相手の方へおへそを向けて立つ
③目を見て挨拶をする
毎日の習慣は、性格の土台になりますので、気持ちよく挨拶をする習慣をつけて下さい。
椅子に座るときは
①足を組まない②足裏を地面につける
③腰骨を立てる
④頭のてっぺんを天に伸ばすように座る
食事をするときは
①配膳するときのお箸は真っ直ぐ、自分と並行に置いてから②「いただきます」の挨拶をして下さい
③膝をつけずに飲食する
ちょっとしたことに気を配ると、ねじれのない生活になります。
やまとしぐさは、子どもだけでなく大人もぜひ取り組んでください。ねじれは、体にも関係しますので、腰痛や肩こりの改善にも繋がります。
やまとしぐさ伝承学師範
辻中公