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2022/08/10

離乳食・幼児食の知っておきたい大切なこと

食物アレルギーと離乳食

こんにちは。暑い日が続いていますが、元気に過ごしていますか?
梅雨が早く明けたと思ったら、豪雨の地域があったり。晴れたら、気温が高くなったり......

赤ちゃんとの散歩もできにくい状況かなと思いますが、涼しい時間帯を選んで、外に出てみる、人の少ない公園に行ってみるなど、親子で気分転換ができますように。

7月から再びコロナの感染が拡大しています。医療現場等で働く方々、ありがとうございます。それぞれができる感染対策を引き続きして、予防を心がけましょう。一日も早く落ち着きますように。

今回は、食物アレルギーと離乳食についてお話します。

食物アレルギーとは?
食物を摂取した際、身体が食物に含まれるタンパク質を異物として認識し、自分の身体を防御するために過敏な反応を起こすことがあり、これを「食物アレルギー」といいます。

食物アレルギーと間違いやすい病気

食中毒・・・原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し、体内に侵入することにより発生する。同じ食事をしたとき、複数の人に同時に発症することが多い。

乳糖不耐症・・・乳糖が消化できない体質のため、牛乳を飲むと下痢をする。

仮性アレルゲン・・・食物に含まれるヒスタミンなどに反応し、アレルギーと似た症状を起こす。トマト・ほうれん草・鯖やイワシなどを与えるときは注意する。

アレルギー物質の食品表示について

表示の義務があるもの
(特定原材料7品目)
えび、かに、小麦、そば、
卵、乳、落花生(ピーナッツ)
表示が推奨されているもの
(特定原材料に準ずるもの
21品目)
アーモンド、あわび、いか、いくら、
オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、
牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、
鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、
やまいも、りんご、ゼラチン

↑上の表は横スクロールでご覧いただけます

2019年9月、消費者庁からアレルギー表示推奨品目に「アーモンド」の追加が発表され、計21品目になりました。

表示義務のある7品目が含まれていても、対面販売の惣菜などで、表示されない場合があるので、アレルギーのある子どもをお持ちの方は、注意してくださいね。

「食物アレルギーが怖いので、離乳食のスタートを遅らせたい。」「卵はしばらく与えなくていいかな。」などの相談を受けます。みなさんはどうですか? 確かに心配ですよね。たくさんの情報があるので、どうしたら良いかなぁと迷っているうちに、赤ちゃんはどんどん大きくなって、離乳食のスタートが遅れてしまった......という人もおられるのでは?

アレルギーを心配する気持ちはわかりますが、離乳食は、生後5~6か月になり、体調がよく、機嫌の良いときにスタートしましょう。遅らせると栄養が足りなくなったり、食べることになかなか慣れなくなるので、適切な時期にスタートしてくださいね。

厚生労働省から出ている「離乳の基本」にも記載されています。

食物アレルギーの発症を心配して、離乳の開始や特定の食物の摂取開始を遅らせても、食物アレルギーの予防効果があるという化学的根拠はない。

離乳食をスタートしたら、その食材を初めて食べる時は、少量にします。少しずつ慣らして、増やしていきます。
万が一、気になる症状が現れたら、必ず診察を受けましょう。皮膚症状は、病院に到着する頃には、落ち着いていることもあるので、スマホで写真を撮っておくと、先生に伝えやすいかなと思います。ただし余裕がないときは無理をしないこと。

「いつ、何を、どのくらい食べて、どのような症状が出たか、どのくらい続いていたか」
受診したときに伝えられるようにしておきましょう。

食物アレルギーと診断されたら・・・

※原因となる食品を誤って食べない・食べさせない!

〇 正しい診断に基づいて除去すること。(食べると症状が誘発される食物だけを除去する)
  自己判断は禁物です。
〇 医師の診断を基に、症状が誘発されない、食べられる範囲まで食べることを目指す。
  症状が出た直後は、完全除去になると思いますが、その後は医師に相談しながら、進めます。
〇 十分な誤食防止をすること。
  兄弟が食べていたものに手を伸ばした。落ちているものを拾って食べたなどが、誤食の原因となることが多いので、十分に注意しましょう。
〇 食物除去による栄養摂取不足にならないように気をつける。
  除去によって、栄養が不足しないように、代わりになるものを取り入れていきます。
  医師から除去するように言われた食材以外は、普通に進めていきましょう。

卵アレルギーの場合。
卵 Мサイズ 1こに含まれるたんぱく質(約6g)代替えの目安。
 鶏肉 30g
 豚肉 30g
 牛肉 30g
 魚 30g
 絹ごし豆腐 120g
 牛乳 180ml

牛乳アレルギーの場合。
牛乳 90mlに含まれるカルシウム(100mg)代替えの目安。
 アレルギー用ミルク 180ml
 木綿豆腐 約80g
 桜エビ 5g
 ししゃも 約30g
 ひじき(乾燥)約7g

食物アレルギーがあっても、他の食材でカバーすることは可能です。
食べられない、除去する食材のことばかり考えていると、離乳食がなかなか進まないと思います。食べられる食材を使って、主食・主菜・副菜を揃えられるように、離乳食の準備を進めてくださいね。
大丈夫です。焦らずに進めましょう。まずは食べる楽しさを!

次回は「赤ちゃんが離乳食を嫌がったとき、どうするの?」について、お話をする予定です。

~食べることが好きな子になる魔法は、家族の笑顔と「おいしいね!」~

参考文献:
離乳の基本 厚生労働省
食物アレルギー食品表示について 消費者庁
食物アレルギーをこわがらないはじめての離乳食 主婦の友社
よくわかる食物アレルギー対応ガイドブック 独立行政法人環境再生保全機構
おいしく治す食物アレルギー攻略法 あいち小児保健医療総合センター

河本かわもと かよ栄養士

河本 かよ

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