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2022/05/01

ママに贈る魔法のメッセージ

日本語は敬語

日本の古き良き躾(しつけ)、昔から伝わる智恵を伝承している、やまとしぐさ伝承学師範の辻中公(つじなか くみ)です。

日本では、食事などの所作法の型(かた)、季節の祭事の型を通して、生き方や心の育み方を伝え残してきました。
そんな暮らしの中で古くから伝え残されていきた「型」を、「やまとしぐさ 」と命名し、その型の意味を皆様にお伝えしています。

さて、今回ぜひ知っていただきたい「やまとしぐさ」は、「日本語は敬語」について。

友人の話です。お父さんについて語るときは、いつも敬語で話されます。
「お父さんが帰ってこられましたよ」
「お父さんに買っていただいてよかったですね」
「お父さんからいただいたお菓子を一緒にいただきましょう」
というように。
幼い頃からの日常会話だったので、今でもお父さんとは敬語で話しているそうです。日本語は敬語である、といわれるほど、敬語は日本の特徴です。敬語で話すことで、常に相手への尊敬心が培われるのです。

また、「順序」ということでは、丸いケーキやロールケーキなど、一つのものを切り分けていただくときは、誰から選んでいますか。
今のほとんどの家庭では、子どもから選んでもらうのではないでしょうか。
先日、「わが家ではお父さんから選んでもらうようにしています」という方に出会いました。この方は続けて、「母が父を優先していたものですから、それが当たり前に身についただけのことなんです」と可愛く微笑んでいました。
まさに、心を育む第一歩はお家の中にあることを実感しました。
お母さんは家庭の鑑です。

食事についてお伝えしましょう。
私の実家では、いつも父だけおかずが一品多いのです。今でもそうです。買い物でも母は、父のおかずを選ぶのは真剣です。お魚なら、天然ものか......、新鮮か......など吟味して選んでいます。その姿を見ていると、父への愛とそればかりか家庭への愛を深く感じてしまいます。
幼いとき、父のおかずだけが一品多いのを見て、「大人になったらこんなに尊敬されるんやなあ」、「お父さんのような大人になりたいなあ」と憧れたものです。

わが国は、このように人との関わりを尊敬することからはじめる、という「日本の姿」を暮らしの「かたち」として表してきました。
私たちもまず、家庭の鑑になれるように、ご主人にはおかずを一品多くする、という「かたち」を受け継いでいってはどうでしょうか。

尊敬心をかたちにする。その姿をもって、お陰様、感謝・思いやり・尊敬・責任・信頼の一心五心の道を繋いでいきます。

やまとしぐさ伝承学師範
辻中公

辻中つじなかくみやまとしぐさ伝承師範

辻中 公

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