日本の古き良き躾（しつけ）、昔から伝わる智恵を伝承しているやまとしぐさ 伝承学師範の辻中公（つじなか くみ）です。

今回は、「お花見」についてお伝えいたします。

春の楽しみの一つに「お花見」がありますね。
キレイなお花がたくさん咲きます。お散歩をしている時に見かけたり、出掛けて行って、花の下で花見弁当を食べるなど、楽しみ方も様々です。
密集しないように、お花を愛でると、気持ちも華やかになるので、ぜひ、お子さんと出掛けてください。
その、春の代表的な花に、「梅・桃・桜」があります。
よく似ているお花ですので、違いが分かるようになってみませんか。

まず、お花が咲く順番です。
梅、桃、桜の順番に咲きます。
気候によって違いますが、2月から梅が咲き出します。
次に、桃は3月。
桃の節句があるように、3月に桃の花が咲きます。
そして、桜が4月に咲きます。

花の見分け方です。
蕾の形が違います。
梅は、丸いです。
桃は、少し丸いです。
桜は、細長いのです。

花びらの形も違います。
梅は、先端が丸い。
桃は、先端が尖っています。
桜は、先端がハートのように割れています。

花のつき方は、
梅は、花芽が1個ずつ付き、花枝がなく、枝から直接お花が咲いています。梅は花が散らばって咲きますね。
桃は、花芽が2個です。葉芽も花芽と同じところから出ます。お花は二つずつ、１対に咲くのです。まるで、雛飾りの、お内裏様とお雛様のようですね。
桜は、花芽が2個以上あり、花枝が長く、１節にたくさんお花がつきますので、梅、桃と比べたら、華やかに見えます。

日本では花というと、桜のことを指すのです。
桜前線を毎年楽しみにして、お花見に何度も行く人がいるほどです。
桜前線とは、桜の開花日を予想します。３月半ば以降に九州や四国の南部から北上を始め、４月末から５月初めごろに東北地方から津軽海峡を渡って北海道に上陸。この後、５月中旬から下旬にかけて終着駅の北海道東部・北部に到着します。桜前線を追いかけて、お花見を楽しめるのも、細長く北から南に伸びる日本列島ならではですね。

お花見の際は「梅・桃・桜」の違いを観察するのも、楽しいですね。