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2020/09/01

ママに贈る魔法のメッセージ

親子で日本の文化『手拭い』を使ってみましょう!

日本の古き良き躾(しつけ)、昔から伝わる智恵を伝承しているやまとしぐさ 伝承学師範の辻中公(つじなか くみ)です。

親子でぜひ使って欲しいのが、「手拭い(てぬぐい)」です。
日本の文化に触れるには、普段使える方法を知っておく事ですね。

今回は「『手拭い』を使ってみましょう!」について、お話しをしますね。
①手拭いとは、どんなものでしょう?
②手拭いは、どんなときに使うのでしょう?
③手拭いは、どこで手に入るのでしょう?

手拭いとは、どんなものでしょう?

手拭いは、横幅が33センチから36センチ、長さは90センチほどの、元々は着物や、浴衣の余り布からできているものです。
手拭いの端は切りっぱなしになっていますから、洗濯をすると、糸がほつれて出てきます。ほつれた糸は、ハサミで切ってください。ほつれるたびに糸を切っていくと、端から5ミリほど経ったら、もう糸は出てこなくなります。それなら、切りっぱなしにしないで、端の始末をして縫えば良いように思いますが、手拭いが切りっぱなしになっているには、三つの理由があるのです。

一つ目は、乾きを早くするため
二つ目は、衛生面のため
三つ目は、誰かの役に立つため、布をさいて使います。

①手拭いの端が縫っていないので、縫い目の部分に水分がたまらず、乾きが早くなります。

②衛生面を考えると、湿ったままの状態は、雑菌が多く発生する原因になりますから、手拭いの端を縫わないことで乾きが早くなり、雑菌の繁殖を抑えることができるからです。
手拭いは、赤ちゃんや子どもたちのために使うと、乾きが早く、雑菌も繁殖しないので衛生的です。手や口を拭くハンカチがわりに、手拭いをお勧めします。

③端が縫われていない手拭いは、生地をすぐに裂いて使用できます。つまり、手拭いは、誰かのために使うという、日本の思いやりの心から生まれたものです。怪我をした人がいれば、手拭いを割いて、止血をしたり、骨を固定するために使いました。怪我をした時の応急処置として使ったのです。また、下駄や雪駄を履くことが一般的だった時代には、鼻緒が切れることもありました。そんな時に手拭いをサッと出して、さいて、鼻緒をつげたそうです。
誰かのために使うからこそ、いつも清潔に、すぐに乾いて、さいて使う事ができるように、端を縫っていないのです。

手拭いは、どんなときに使うのでしょう?

お茶碗を拭いたり、食器や食べ物に埃がかぶらないように被せて使います。スカーフやジョギングタオルとして首に巻いたりできる、お洒落な柄のものもあります。最近では手拭いでマスクを作る方が増えています。

子育てでは、手拭いは、衛生的なので便利です。特に肌のデリケートな子どもは、柔らかな特岡という種類の生地がありますので使ってみてください。お風呂で体を洗う時に使ったり、拭く時に使ってください。手洗いして、干しておくとすぐに乾きますから、家族に1枚ずつ用意をしておくとよいでしょう。
そして、誰かのために使ってください。特に、小さいお子さんをお持ちの方は、幼稚園、保育園の送り迎えの時、公園で遊ぶ時に、いつも清潔な手拭いを持っていてください。自分の子どもだけではなく、周りの子どもが、転んで血が出た時、鼻血が出た時に、さいて拭いてあげたり、ハンカチを忘れた子どもがいたら、さいて、あげるといいですね。
手拭いを持って、使うだけで、誰かのためにという日本人としての思いやりの心を思い出す事ができます。

        

手拭いは、どこで手に入るのでしょう?

  元々、手拭いの生地は和服を作る時の反物の余り布から作られていますから、着物屋さんで購入する事ができます。昔はシルクや麻の手拭いでしたが、今は綿でできているものが主流です。手拭い専門店もあります。最近では手拭いでマスクを作る方が増えていますので、ネットで色々な柄の手拭いを買う事もできます。だいたい1枚、200円から2000円ほどです。日常で使うなら、着物屋さんに「さらし」という綿の布が売っていて便利です。9メートルで800円程で購入できますので、お好きな大きさにさいて使ってくださいね。

辻中つじなかくみやまとしぐさ伝承師範

辻中 公

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