こんにちは。朝晩、過ごしやすくなってきましたね。昼間はまだまだ暑く、赤ちゃんは、気温の差が激しいと体調を崩しやすいので、体温調節のしやすい服装で過ごしてくださいね。
今年の夏は、気温が35℃以上の真夏日が続いた地域や、大雨警戒警報が出て、本当にびっくりするくらい雨が降り、浸水の被害に合われた地域があります。大変な思いをされている方々へお見舞い申し上げます。
災害はどこで起こるかわからないので、もしもの時に備えて、今住んでおられる地域の防災マップの確認をしておくことが大切ですね。特に小さな子どもがいる場合は、普段から気をつけておきましょう。
今回は離乳食のステップアップをするのかどうか悩んだときのお話をします。
離乳食のステップアップのタイミングについては、何度かお話させてもらっているのですが、
最近赤ちゃんの健診や、子育て支援センターなどで出会うママたちから、次のようなことを
よく聞かれます。読んでくださっている方の中にも、同じようなことを心配されたことがあるのでは? 実際に質問されたことのある事から考えてみたいと思います。
- つぶし方を荒くしたら、おえっとむせたので、トロトロに戻した
- おえっとむせるときは、進めない方が良いですよね?
- 手で持たせると、全部突っ込んでしまい、むせてしまう
- 一度口の中に入れたものを出して、見てからまた口に戻して食べてしまうのだけれど、うちの子は変ですか?
赤ちゃんは、食べ物を見て予想をして、「これはモグモグしなきゃ!」と考えて食べられるわけではなく、今までの食べ方をします。その時に、大きさや形状が変わっているとびっくり。トロトロだと思って食べたのに、つぶつぶがあると喉にひっかかりむせてしまいます。
形状が変わったときは、ぱくっとたくさん食べられるようになっていても、少量ずつ口の中に入れて、慣れさせてあげましょう。もぐもぐと...かみかみと...口の中で飲み込みやすくしてから、ごっくんができるようになってきたら、スプーンにたくさんすくって食べさせても大丈夫になってきます。
食べさせるときは、口の手前の方に入れます。奥に入れると、赤ちゃんが飲み込もうとするタイミングではないときに喉に流れ込んでしまい、むせてしまうので気をつけます。
手づかみ食べを始めた赤ちゃんは、自分の一口量がまだわからないので入れすぎてむせてしまうことも。口に入れすぎて食べにくかったなぁと何度か経験することで、上手に食べることができるようになっていきます。
また、食べたことがないものだった場合、口から出して「何かなぁ?」確認をしてから、もう一度食べるということをします。大人から見ると、汚れてしまうし遊んでいるように見えますが、ママから「汚いから食べちゃダメ」と言わないようにしてあげてください。「今日初めて食べる○○だよ」とやさしく教えてあげてほしいと思います。
- 食べるのを嫌がる
- 口を開けない
- 舌で押し出して、飲み込まない
- ぷぷっと口の中の物を吹き飛ばす
- 食べ始めると、すぐに手を口に入れてしまい食べさせることができない
- 手をのばしてくるので、食べさせにくくて困る
赤ちゃんは、初めての味、形、食感の時、警戒します。その時に、食べさせてくれる人が不安そうな顔をしていると、食べるのを嫌がります。笑顔で食べさせてもらうと安心できるので、新しい味にチャレンジできます。また赤ちゃんは自分の口の成長に合っていない大きさや固さのときや、いつまでもスタートの頃のようなトロトロにしているときに
嫌がって時にはぷぷっと吹き飛ばしてしまいます。
どんなときに嫌がっているのか、口から出してしまうのか、赤ちゃんの様子を
みてくださいね。
手をのばす、手を口の中に入れて出さないときは、自分でやってみたい、さわってみたい気持ちが育ってきた証拠です。決して邪魔をしようと思っていません。思い切って、手でさわっても良い環境を整えてあげてくださいね。
- うんちにそのまま出てくる
- 少ししか食べないので、回数を増やさなくても大丈夫ですよね?
せっかく食べたのに、うんちにそのまま出ていると食べさせないほうがいいのかな?
と考えてしまいますね。まだしっかり噛むことができなくて、消化能力も未熟なため、うんちに混ざって出てきます。少量であれば、あまり気にしなくて良いのですが、たくさん出ているなと思われたら、同じ食材を使う場合、もっとやわらかくゆでる必要があります。
食べる量には個人差があります。食べる量が少なくても、喜んで食べているようなら回数を増やします。食材も色々なものを試してください。
赤ちゃんの様子をみて・・・
食べる一口量を増やす。形状を変える(トロトロ~つぶつぶ~コロコロ)。食材を増やす。
形状を変えたときは・・・
スプーンに載せる量を調節して、少しずつ口に入れる。
できるだけ口の手前に入れる。次々と口に持っていって慌てさせない。
ママやパパ、食べさせている人は笑顔で、たくさん声をかける。
体調や機嫌が良く、食べ慣れてきているのに、「食べない、むせる、べーっと吐き出す」などの様子が見られるときは、その時食べた離乳食の形状が、今の赤ちゃんには合わなかったと考えて、トロトロから荒くつぶしたものに変えてみる、大きさはそのままでも、もっと柔らかく煮てみるなどの工夫をしてください。
次回は「離乳食が終わるころの食事について」お話する予定です。
~食べることが好きな子になる魔法は、家族の笑顔と「おいしいね!」~
栄養士 河本かよ
参考文献:
参考文献:そしゃくと嚥下の発達がわかる本 山崎祥子著 芽ばえ社