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2016/05/15

離乳食・幼児食の知っておきたい大切なこと

離乳食を食べることと、口の成長とのつながりを知ろう

こんにちは。 赤ちゃんは喜んで、離乳食を食べていますか? 気温差が大きいこの時期、体温調節が苦手な赤ちゃんはうまく食べられないことがあります。
大人でも急に気温が上がると「しんどいなぁ」と感じて、食欲が落ちてしまうことがありますよね。

赤ちゃんも同じです。その日の体調や気分で、たくさん食べたり、少なかったり・・・。
特に、離乳食を食べる練習を始めたばかりの赤ちゃんは、慣れていないこともあり、嫌がることがあります。そういうときは、無理やり食べさせることのないようにしてください。
嫌がるから・・・と食べさせなくて良いわけではなく、様子をみながら食べる量の調節をしてほしいと思います。

今回は、離乳食を食べることは、口の育ちに深く関わっていることをお話します。

離乳食の資料に「ごっくん」「もぐもぐ」「かみかみ」と書かれているのを見たことがありますか? このように食べられるように、口の動き、発達状態をみて、それぞれの時期に合った離乳食を準備しましょう。

生まれてすぐの赤ちゃんは、哺乳のための反射が備わっていて、口も母乳やミルクを飲みやすいようにできています。そのため、食べ物を食べるという事はできません。

離乳期は、すりつぶしたトロトロの物から、食形態を変化させながら、「吸う」から「食べる(咀嚼する)」へ口の働きが育つ時期になります。

5~6か月

mogumogu1離乳食をスタートしたばかりの頃は、たくさん食べて欲しいという思いは横に置いて、口を閉じて「ごっくん」ができるように見てあげましょう。

すりつぶして、なめらかにした状態の食べ物を初めは少量ずつ口元に持っていきます。
スプーンから、食べ物を取り込むことを覚えます。

  • 使用するスプーンは、赤ちゃん用のスプーンの中でも、すくう部分の浅いものや幅の狭い小さなスプーンを使います。赤ちゃんの口は小さいので、口の幅より少し小さいスプーンを使うと食べやすいですよ。

まだ慣れないため、口を閉じるタイミングで「ごっくん」と飲み込めず、口から出てしまう事も...。だんだん上手になるので、ゆっくり見守り、繰り返し食べさせてください。

7~8か月

mogumogu2「ごっくん」が上手になってきて、舌でおしつぶしながら食べるということを覚えます。
絹ごし豆腐くらいのかたさが目安になります。
やわらかく煮た大根などを小さく切っても良いですね。

この時期に「もぐもぐ」と口を動かしながら食べるということをしっかり練習させてあげてくださいね。
丁寧に進めましょう。
食べることが好きになってきた赤ちゃんの中には、「ごっくん」と飲み込むのが上手になっているので、多少つぶつぶがあっても「もぐもぐ」せずに飲み込んでしまうことがあります。たくさん食べられるし、上手に「ごっくん」できるなぁと喜んでいると丸のみの癖がついてしまうことがあるので、気をつけてあげて下さい。

実は、この時期の赤ちゃんをよく見ると、ゆっくりですが「もぐもぐ」と口を動かしながら食べています。口の中のものが無くなってから、次のものを口に運んであげましょう。
すぐに次を用意して待っていると赤ちゃんは焦ってしまい、「もぐもぐ」せずに飲み込んでしまいます。食べさせている大人がきちんと赤ちゃんの顔を見てタイミングよく食べ物を運んであげましょう。

  • 人参→みじん切りや5mm角に切ってから煮るとなかなかやわらかくなりません。1cm巾の輪切りや、スティック状にするなど大きい形で煮て、やわらかくなってから小さく切ると便利です。
  • 葉物野菜→さっとゆでてから葉先を利用します。 細かく刻みますが、そのままでは食べにくいので、おかゆに混ぜたり、とろみをつけます。
  • スプーンは少し大きいものに変えても大丈夫ですが、山盛りにして食べさせると「もぐもぐ」しにくく丸飲みにつながるので、気をつけましょう。

9~11か月

mogumogu3奥の歯ぐきを使ってかみつぶしながら食べる時期になります。
歯ぐきでかめるように、今までより大きなものを用意しましょう。奥歯がまだ生えていませんので、歯ぐきで噛める程度にやわらかく調理をしましょう。

今までと大きさが違うものを初めて食べた時に、困った赤ちゃんは無理やり飲み込もうとして、「おえっ」とえずいたり、吐き出してしまうことがあります。

そうすると心配になりますよね。 まだ形のあるものは食べられないのかなぁと思って、細かく刻んだり、つぶしたりしていると飲み込むことばかり上手になって、「かみかみ」がいつまでも上手にならないので、気をつけてあげてくださいね。
葉物野菜は、この時期の赤ちゃんは食べることが難しいのでとろみをつけるなどの工夫をしましょう。

離乳食を食べることで、口の機能が発達し、しっかり口を閉じて「もぐもぐ」「かみかみ」しながら食べられるようになっていきます。少し時間がかかりますが、丁寧に関わってあげて欲しいと思います。

次回は、赤ちゃんの「食べない」についてお話する予定です。

この度の熊本地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。小さなお子様をかかえて大変な思いをされている方をはじめ、皆様に1日も早くいつもの日常が戻ることを心よりお祈りいたします。

~食べることが好きな子になる魔法は、家族の笑顔と「おいしいね!」~

栄養士 河本かよ

(参考文献:子どもの食の育て方 小児歯科医からのメッセージ 医歯薬出版(株)食べもの文化 2015年1月号 芽ばえ社)

河本かわもと かよ栄養士

河本 かよ

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