通常総代会報告

2024年 通常総代会報告

総代会報告2023年

 2024年通常総代会を6月11日、松下IМPホールで開催しました。総代定数494名中481名(書面議決195名含む)の総代とオブザーバーが出席し第1~4号までの議案を審議しました。採決の結果、全ての議案が可決されました。

全ての議案を可決

 冒頭で佐保副理事長のあいさつがありました。続いて、大阪府府民文化部の松本課長補佐より吉村洋文大阪府知事のメッセージが代読され、また大阪市、枚方市、寝屋川市、交野市、守口市、門真市、大東市、四條畷市の各市長より祝電・メッセージをいただきました。ご来賓は14名の方にご臨席いただきました。
 その後、映像を使って活動報告を行い、監査報告を受けました。第1号議案から第4号議案まで一括して提案、会場からは7名の総代さんが発言されました(ぱるタイム222号2ページ参照)。理事会のまとめの後、採決に入り、全議案が可決されました。
 その後、総代会アピールを提案、拍手で確認し、通常総代会が終了しました。

開会あいさつ(要旨)

 はじめに、1月の能登半島地震により被災された皆様にお見舞い申し上げます。おおさかパルコープは全国の生協の仲間とともに日本生協連に結集して被災地への支援活動をとりくんできました。一日も早い被災者に寄り添う震災復興にむけて私たちにできる支援活動を引きつづき進めたいと思います。

 さて、2023年度は、新型コロナが5類に移行しましたが、社会生活・経済活動などくらしの自粛や、ロシアによるウクライナやイスラエルによるガザ地区への侵攻、干ばつや豪雨など気候危機の下で、食料・加工品など価格が急騰、相次いで価格改定を余儀なくされました。働く労働者の賃金は上がらず地域の商店や中小企業は経営の危機に直面する厳しい一年でした。
 組合員のみなさまには、暮らしに役立つパルコープの事業と活動の展開に知恵と力を寄せ合っていただき、現場職員の皆さんの働く環境の改善や配達業務の自前化、組合員の声を重視した価格対策など、職員あげて奮闘してきたなかで、前年についで事業結果を生み出すことができました。改めて感謝を申し上げ到達点を共有したいと思います。

 世界はいま、人間の活動による自然破壊のもとで、ハチが姿を消し、予想を超えた高温や豪雨などで生産も困難になっていく地域が増える中、必要なのは命を守る食を作り続ける社会、いざというときに命を守ってくれる農民、自然豊かな農村地域を守ることではないでしょうか。種子まで含めると食料自給率は10数%、このままでは「世界で最初に飢えるのは日本」との指摘が現実味を帯びてきます。
 食料自給率の向上、食と農の再生など農業者や消費者の切実な声に応えないまま、食料・農業・農村基本法の改定が行われました。農業の生産現場は生産コストを償えない状況が続き、畜産や稲作など持続が困難となり離農も広がっていますが、産地は懸命に努力されています。国内で生産できる食料は増産へ、EUやアメリカ並みに農業を支える農政にすれば米や畜産経営の展望は開けます。生産者に寄り添い、関係者と手をつなぎ、第1次産業や地域経済の再生に貢献していきましょう。
 誰もが平和で安心して暮らせる社会をめざし、組合員・生産者・職員が顔の見える関係を大切に、仕事のやりがいのもてる組織、暮らしに役立つ生協へ、事業と活動の発展をめざすことを呼びかけて挨拶とさせていただきます。

  • 会場の様子

    2023年度 活動報告の様子

  • 最後に、2024年1月1日に発生した能登半島地震の被災地に対する支援活動について、映像で報告しました

2024年 通常総代会議案採決結果

議案賛成
第1号議案 2023年度事業報告・決算報告、剰余金処分案承認の件 多数
第2号議案 2024年度事業計画・収支計画案、ならびに役員報酬決定の件 多数
第3号議案 常勤役員退職慰労金支給の件 多数
第4号議案 商品代金未払い組合員の除名の件(特別議決議案) 2/3以上の賛成多数

2023年度 決算概要についてはこちら

2023年度 事業報告書ならびに2024年度 事業計画/収支計画案
(ダイジェスト版)はこちら

みんなの声で育てよう  わたしたちのパルコープ

ぱるタイム222号

2024年通常総代会での、会場発言の要旨をご紹介します(順不同)。
また、会場発言以外にも26名の総代さんから、組合員活動、共同購入、福祉、平和、店舗、環境などについて意見が寄せられ文書で配布されました。

詳細はぱるタイム222号2ページをご覧ください。

発言を受けての理事会のまとめ(要旨)

 文書発言含め33件の発言をいただきました。議案を深める意見と受けとめ、今年の事業、活動にいかしていきます。

 まずはじめに、今年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」により不幸にもお亡くなりになった方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。組合員さんより寄せられた支援募金は、延べで4万人、金額で4千4百万円を超えています。あらためて組合員さんの協力に感謝します。

生協の社会的役割について

 全国の生協を合わせると組合員数も3千万人と、大きな消費者組織となっています。「地域のつながりを活かして解決できること」「国民全体の社会的課題」は、これからも全国の生協と力をあわせて取り組みをすすめていきます。

平和について

 今年の「ピースリレー 2024」も、組合員さんに参加を募りながら、開催することができました。
 生協は創設以来「平和でよりよいくらしのために」の理念のもと、「核兵器のない世界実現」を合言葉に平和を守る取り組みをすすめてきました。後世に語り、つなげていく活動としてすすめていきます。

配送担当者について

 高齢者に寄り添う配送担当者への日常の対応に対して、感謝の言葉をいただきました。高齢者にやさしい生協を実現するためにも、職員の労働環境の改善をすすめていきます。

商品案内について

 商品案内の作成は、女性中心のチームで使う立場に立った紙面づくりをすすめています。ネット注文での利用も増えていますが、商品案内を見て注文書に記入してもらうなど、それぞれのライフスタイルに合わせた利用方法を、これからも組合員さんに選択してもらえるようにしていきます。

お買い物支援について

 「商品を見て、ほしい物を買うことは楽しみのひとつなので、本当にありがたい」と実感の声があります。毎週同じ曜日、時間にお伺いする中で、その場で地域の小さなコミュニティも生まれていると聞いており、買い物をする場だけでない、価値ある支援のひとつとなっています。
 総代さんより要望が出されている、住之江地域への調査もすすめていきます。

環境と店舗の売り場に関連して

 プラスチック問題は、世界的包括的な課題です。組合員さんとも学習をすすめ、身近な課題に取り組んでいきます。生協は事業・活動を通して環境負荷軽減に向けて取り組みを継続していきます。
 現在、店舗の一部で「豚肉・鶏肉のノントレーパック包装機」の導入や「たまごのバラ売り」など、組合員さんと一緒に考え合う場となるよう実験も行なっています。

福祉事業について

 「介護付き老人ホームをパルコープでも」と要望があります。今後の課題として、都島にあるサービス付き高齢者住宅の介護付施設への転換を検討します。

組合員活動について

 コロナ感染症分類が5類となり、各地域では活動が再開され、また以前のような取り組みが戻ってきたことへの喜びの声を多数いただきました。これからの活動も、組合員の皆さんの知恵と力で維持し豊かにしていくことを、事業で支えていきたいと思います。

 最後に、おおさかパルコープは来年2025年度に、設立50年を迎えます。
 パルコープの前身生協である、かわち市民生協、みなみ市民生協、しろきた市民生協の設立から今日に至るまで、お世話になった皆さまに感謝の気持ちを伝え、歴史を共有し、これからの50年に向けて「この地に生協があってよかった」と思っていただける存在になれるよう、努力していきます。

2024年通常総代会アピール

 生活協同組合おおさかパルコープは、平和で心豊かなくらしを願う大阪のお母さんたちがつくった組織です。大阪の庶民のくらしに役立つ生協でありたいと、前身の3つの市民生協創設以来49年間、この地でよりよいくらしと社会をめざして、事業と活動をすすめてきました。
 今、世界各地では武力衝突や紛争などにより、多くの尊い命が奪われています。その中には、未来ある子どもたちも犠牲となっています。私たちの願いである、よりよいくらしは平和であってこそ、実現するものです。戦争をなくすために私たちができることを、より一層すすめていきましょう。そして、一日も早く平和で平等、ひとりひとりの人権が守られる、市民社会を取り戻すことが、世界共通の願いです。
 国内に目を向けると、人口減少・少子高齢化、格差と貧困の拡大が社会問題となる中、生協は行政や諸団体と連携し、子育て支援、高齢者支援、フードドライブ活動など、地域の課題解決に取り組んでいます。
 パルコープも地域社会の一員として、引き続き、地域の様々な課題解決に、尽力していきます。また、被災地に寄り添った支援もすすめていきます。
 日本の食料自給率は38%、種子の自給率は10%未満で肥料、飼料、燃料のほとんどを海外に依存し、また気候変動が収穫量に影響を及ぼしています。すべての人が、いつでも安定的に食料を手に入れるため、私たちは国内の生産者に寄り添い、メーカーさんと手をつなぎ、第一次産業を守り、地域経済に貢献していきます。
 みなさん、子どもたちの未来に思いをめぐらせてみませんか。
 現在、おおさかパルコープは組合員が44万人になりました。私たちの声、行動が社会の矛盾や問題へ大きな影響を与えます。社会の情勢にアンテナを張り、マスコミだけの情報にまどわされることなく、ともに考え、学ぶ場をつくり、平和でよりよいくらしになるよう、行動していきましょう。

2024年6月11日
生活協同組合おおさかパルコープ 通常総代会