アメリカ・イギリス両国による臨界前核実験に対する抗議声明

アメリカエネルギー省国家核安全保障局は23日、アメリカ・イギリス共同の臨界前核実験を米西部ネバダ州の地下実験場で日本時間24日午前5時に実施したと発表した。前回(04年5月)以来21カ月ぶりで通算22回目。イランの核開発疑惑が国際社会で注目を集める中での実験となり、核兵器廃絶を求める世界の世論に逆行し、断じて許すことはできないものです。

同局によると、「クラカトア」と名づけられた今回の実験は、両国が保有する核兵器の安全性確認などのデータ収集が目的で、イギリスが装置類を持ち込み、化学爆薬による爆発時の衝撃がプルトニウムに与える影響などを調べた。アメリカ・イギリス共同実験は02年に続き2回目。この実験は、核兵器の性能維持・開発を意味し、通常の核実験と同様に世界の核軍縮を大きく妨げることは明らかです。そうした意味から、私たち、おおさかパルコープは、全ての臨界前核実験に反対しています。

今回の核実験は、NPT(核拡散防止条約)体制の崩壊を招くだけでなく、イラン・北朝鮮の核開発への想いを強めることにつながり、世界を再び核軍拡の危険な状態へ引き戻していると言わざるを得ません。

私たちは、以下のことを日本国政府とアメリカ・イギリス両政府に対し強く要請します。
唯一の被爆国である日本国政府は、この事態に対し、直ちにアメリカ・イギリス両政府に抗議し、今後の一切の核実験の中止を求めるよう強く要請します。
またアメリカ・イギリス両政府に対して、今後一切の核兵器開発・実験の中止を強く要請します。

2006年3月1日
生活協同組合おおさかパルコープ 理事会