わがまちの子ども食堂訪問記【番外編】一般社団法人シンママ大阪応援団

掲載日:2020年09月28日

わがまちの*子ども食堂訪問記
場所
大阪市北区錦町2-2 国労会館1F

今回は、パルコープと提携しているシングルマザー支援団体のひとつ、
「シンママ大阪応援団」さんを訪問し、
活動の様子や運営されている方の思いなどをご紹介します。

寺内 順子さん

代表:寺内 順子さん

・大阪社会保障推進協議会 事務局長

テイクアウトの取り組み

 JR天満からすぐの建物の1階にある会議室を借りて、食料品などを詰め込んだ「スペシャルボックス」の仕分け・発送作業が行われている。
 全国から届いた食料品や生活用品が所狭しと並べられ、品目ごとに仕分けをしてボックスに詰めていく。発送のほぼすべては応援団のママさんや、ボランティアさんたち。「ここは食べ盛りのお子さんがいるから少し多めに、あそこは小さい子がいるから絵本を入れよう、あのママにはビールを入れたら喜ぶ!」と、一人ひとりの顔を思い浮かべながらみんなでワイワイ、発送作業をするという。
 今年3月からは、コロナ禍の影響を大きく受ける世帯を中心に、通常のスペシャルボックスに加えて「緊急スペシャルボックス」も発送。8月は110世帯(通常ボックス70箱・緊急ボックス40箱)に送付された。

優しさと安心がつまっているスペシャルボックス

テイクアウトの取り組み

■「シンママ大阪応援団」とは
 代表理事の寺内さんにお話をうかがいました。「私たちは、『シンママ』=シングルのママやひとり親世帯で育った女性たちを対象として、DVや離婚、弁護士など法律家への相談、仕事さがし、各種役所の手続き、生活保護や子育てのためのお金、医療に関することなどの相談に応じる活動をしています。対象は全国の方たちで大阪の人でなければならないわけではありません。相談窓口や食料支援の他にも、みんなで旅行に出かけたり、お盆やお正月にはみんなが里帰りできるような拠点Zikka(実家)をオープンし、様々な料理やお菓子を食べておしゃべりしてのんびり過ごすこともしています。
 元々は、大阪社会保障推進協議会(大阪社保協)で子どもの貧困解決を運動方針の柱として、シンママを支援するための『シンママ大阪応援団』サイトを立ち上げたことからなんです(2015年5月)。若いお母さんたちの情報源であるインターネットで『シンママ』『大阪』と入れて検索すれば、シンママ大阪応援団が出てくるようにこのサイト名に。2018年に独立した団体として一般社団法人化しました。

■スペシャルボックスについて
 その中で支援の一環として、毎月『スペシャルボックス』というのを2016年から届けています。メインは食料品。各世帯の人数や嗜好に合わせて、お米や乾麺・インスタント食品・缶詰・調味料・飲料・お菓子などを詰め込んでいます。また、洗剤や衣類などの生活雑貨や図書カードなど、その時々で寄付いただいたものや寄付金から購入したものも入れています。ボックスの最後に必ず入れる手作りケーキは、ケーキサポーターさんからのもので、これはもうスペシャルボックスには欠かせません。どんなことがあっても入れます。届いたボックスを開けて最初に目に飛び込むケーキは、ママ・子どもさんたちから大変好評をいただいています。
 きっかけは、とあるシンママさんからSOSの相談メールがあったことでした。毎月、月末の預金残高が千円以下になりお金が下ろせず、食べ物は子どもたち優先で自分は100円均一のパスタを塩コショウのみで食べているという内容。他にも相談に応じる中で見えてくるのは“貧困”と“困窮”。そうしたママさんたちの実情を知ったことでした。最初はで購入したものをお届けしていましたが(一世帯あたり5千円程度)、SNSで発信したり、ラジオで呼びかけたりする中で、大阪だけでなく全国に支援の輪が広がっていきました。9月現在で、サポーターさんは350名にものぼります。
 3月から、コロナの影響を大きく受ける世帯(小中学生の子どもがいるシンママ世帯)を中心に、通常のスペシャルボックスに加えて『緊急スペシャルボックス』をお届けしています。時給・日給で働くシンママさんは多く、業種によってはコロナで休業や時短でたちまち収入減に。さらに突然の休校が追い打ちをかけ、相当困っているのではないかということで急遽組み込みました。緊急スペシャルボックスの場合は、特にお菓子をたくさん入れるようにしています。飛び跳ねて喜ぶ子どもの姿を見たお母さんも幸せな気持ちになってもらえたらという想いを込めています。また、コロナが広まってからというもの、最初の相談内容が『何か食べるものを送ってもらえませんか?』という率直なものが多くなりました。それだけ困窮していることが伝わります。

テイクアウトの取り組み

■食材のこと
 手作りケーキの他に毎回必ず入れるのは『お米』。パルコープさんからいただくお米に加えて都島のお米屋さんから購入しています。1世帯ごとに必ず5kg入れているので、毎月最低でも500kgは必要なんです。購入資金は、公募からいただけることになった企業様・団体様からの助成金や、指定口座に直接いただく寄付金の一部でまかなっています。
 パルコープさんからも毎月たくさんいただき本当に助かっています。中でも、洗剤やカップ麺・お菓子などをケースごといただくことが多く、今回の緊急スペシャルボックスでとても重宝しています。日頃節約生活を送っているママさんたちからすると、安全・安心な生協さんの商品はすごく喜ばれます。『子どもたちにちゃんとしたものを食べさせている』と思える点が大きいようですね。また、パルコープさんはここまで直接持ってきてくれるから嬉しいですね。だいたいは取りに行かなければならないという中でどれだけ有難いことか。感謝です。
 ボックスを受け取ったママさんたちからは『私はたくさんの方から応援してもらっているんだ』『忘れられていない。大事にされているんだ』とお礼のメールが送られてきます。どんな言葉より、優しさと安心がつまっていると、みんなが言いますね」。

■あなたはひとりぼっちではありません
 シンママさんたちの多くは一見するととても生活が困窮しているようには見えません。それは、そう見えないように必死に努力しているからです。ですが、実はそれぞれが悩みや不安、様々な問題を抱えています。苦しくてつらい思いをしているママさんがいたら、まずSOSメールを送ってほしいですし、「ひとりぼっちじゃないよ」と伝えたいですね。

■シンママ大阪応援団のこれから
 今、シンママさんたちの間で深刻となっている事のひとつに、子どものオンライン授業を受けさせられないという問題があります。そこで、スペックのちゃんとしたパソコンの支援やWifi完備などの支援ができるように、次なる助成金を申請しています。
 シンママ応援団は、大阪の他に福岡県と熊本県にもあります。私たちの想いやスペシャルボックスの取り組みに賛同していただける方とつながって、今後は全国にもっと広げていき、より多くのシンママさんたちの助けになれたらと考えています。

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