グレース子ども食堂

掲載日:2021年07月26日

場所
大東市扇町7-14 スイートカフェ
開催日
毎月第3木曜日 17時~18時
※新型コロナウイルスの影響に伴い、時間を変更しています。
(通常時:毎月第3木曜日 17時~19時(15時~17時は学習支援))
参加料
子ども(高校生まで):100円 / 大人:200円
※新型コロナウイルスの影響に伴い、料金を変更しています。
(通常時:子ども(高校生まで):200円 / 大人:400円)
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原田 多賀子さん

代表:原田 多賀子さん

わがまちの*子ども食堂訪問記 わがまちの*子ども食堂訪問記
グレース子ども食堂

 パルコープエリアにある「子ども食堂」を訪問し、活動の様子や運営されている方の思いなどをご紹介します。
今回は、大東市にある「グレース子ども食堂」さんです。

 住道駅からほど近い通り沿いに、1階がレモンイエローのビルがある。軒先テントのブルーが鮮やかな「スイートカフェ」だ。普段はランチなども出す喫茶店だが、毎月第3木曜日の午後からは店内がいっそうにぎやかになる。コロナウイルス感染拡大の前は、夕方から子どもたちが集まってきて、学習支援もしていた子ども食堂が開催されていて、親子で30人ほどが和気あいあいと一緒にご飯を食べていたそうだ。今はスタッフ手作りのお弁当を手渡ししている。口コミなどで広がり、今やその3倍の100食以上をカフェスタッフや知り合いなどがボランティアで作っている。
手渡し時間の17時から、次々とお弁当を求める方が来られ、お菓子などと共に渡していく。常連さんは「ここはみんな気さくで居心地がいい場所。いつも癒されに来ています。今日は孫の分も合わせて8人分いただきました。すごく助かっています」。

グレース子ども食堂

地域のつながりで学習指導やイベントも

 代表の原田さんにお話を聞きました。「子ども食堂は、月1回このスイートカフェの閉店後に間借りさせてもらいながら開催しています。カフェは16時で終わるので、閉店後にこのスペースをどなたか使わないかと募られていたところに手を挙げ、2019年3月からスタートしました。
ボランティアスタッフは現在8名で、そのうちここのカフェスタッフが4名います。日ごろからカフェに来ている常連さん含め地域のつながりがいろいろあるからこそ、自然と手伝ってくださる方が増えました。コロナの影響で今はできていませんが、以前は食事前に近所の公文の先生による学習指導もあり、一生懸命勉強に取り組む子どもたちの姿が見られました。学習指導以外にも、ボランティアの方による紙芝居や口笛コンサート、たこ焼きパーティーやクリスマスイベントなど、色んな催しも行っていたんですよ。
メニューは、子ども食堂の1週間前に行うミーティングで決めています。コロナ禍の前はカレーやシチュー・揚げ物など、テーブルに並べてみんなでわいわい食べていましたが、お弁当になってからは、おかずを1つ1つ詰めていく作業だけでも大変ですね。以前とったアンケートで子どもたちから要望の多かった、ハンバーグや唐揚げ、コロッケはほぼ毎回入れるようにして、気がつけばおかずの種類が今くらいに増えてました(笑)。子ども食堂で使う食材は、パルコープさんからいただく他、フードバンク大阪さんまで取りに行くことでまかなっています。いただいた食材は、カフェ内のスペースをお借りして、カフェの分としっかり区分けした上で管理しています。コープさんからのは冷凍ものが多いので、冷凍庫がパンパンに(笑)カフェには申し訳ないと思いながらもありがたいことです。他には、カフェスタッフの1人が家庭菜園をしているので、そのお野菜を使わしてもらったりもしています。

グレース子ども食堂

いつしか穏やかで表情も明るくなったお母さん

 お弁当は先着100食の完全予約制としていますが、本当に困っている家庭(ひとり親家庭やお母さんが入院などで食事が困難な家庭など)から要望があれば、数量オーバーしてでもお渡ししたいと対応しています。
子育てに悩んでいたお母さんも、スタッフや他のお母さんたちと交流する中で、いつしか穏やかで表情も明るくなったように思います。今はお友だちと一緒に来てくれていて『この日の晩だけは買い物しなくていいし、洗い物もないし、気兼ねなく友だちとおしゃべりできます』と嬉しそうに話してくれます。周りに気にかけてくれる人がいるだけで全然違うのだと思います。例え近くに親が住んでいたとしても、その親も仕事しているという場合が少なくないです。昔みたいにおせっかいな近所のおばさんがいなくて地域とのつながりが希薄になっている現代においては、子ども食堂のような地域に根差したよりどころが少しでも多くあればいいなと思っています。そういう意味で言うと、ここは、子どもたちだけでというより親子一緒に楽しめる、そんな居場所と思ってもらえたら嬉しいですね。
毎回お弁当は全て手作りなので、その分コストもかさみます。うちの場合、行政からの補助金は申請せず、自前と寄付金で何とかやりくりしている状態です。最近、クラウドファンディングにも挑戦していますが、なかなか難しいです。SNSでの発信などPR力も課題ですね。
今後も引き続き弁当は継続になるかと思いますが、せっかく場所があるので以前のようにイベントをするなど活用したいと考えています。楽しそうな大人を見て子どもたちも楽しみ、色々経験してほしいですし、今後もお弁当を配るだけじゃない“居場所”としてもっと機能すればいいなと思っています」。

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