藤阪子ども食堂隊

掲載日:2019年06月24日

場所
枚方市長尾元町1-35-1 菅原生涯学習市民センター
枚方市津田北町2-25-3 津田生涯学習市民センター
開催日
菅原生涯学習市民センター:毎月第3土曜日 18:00~20:00
津田生涯学習市民センター:毎月第2金曜日 18:00~20:00
参加料
中学生以下 :無料/高校生:150円/大人:300円
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田邊  志津子さん

代表:田邊 志津子さん

わがまちの*子ども食堂訪問記 わがまちの*子ども食堂訪問記
藤阪子ども食堂隊

 藤阪での子ども食堂は、菅原生涯学習市民センターで行われる。3階の料理室で調理した食事をこの日は今年の2月に新しくできた1階コミュニティスペースで食べてみることに。「離れているので運ぶのが大変!と思って、今日はお弁当スタイルにしてみました~」と田邊さん。この日はスタッフ2名で35人分のお弁当を用意。18:30頃、下へ行くと子どもたちがまだかまだかと待ち構えていて、用意したお弁当が一瞬にしてなくなった。それぞれ自分の好きな量のご飯を詰めて完成。「豚汁もあるから持っていてね~」。この部屋は入った瞬間木の香りに包まれる優しい空間を感じさせる。開設されてから様々なイベントに使用されているが子ども食堂で使うのは初めてということで、センターの職員さんも見学に来ていた。メニューの手羽先は、家の近くのお肉屋さんが味付けまでしてくれていたそう。「おもちゃ病院ひらかた」のボランティアさんも来て、割りばし鉄砲を作るなど子どもたちに大人気だった。土曜日ということもありお父さんも来ているファミリーも数組で、お父さんも一緒に作って子どもと遊ぶ姿も。

津田の子ども食堂では3人のスタッフで調理。いつもは50人くらい参加者が来るそうだが、この日は30人。食堂からのお知らせや参加確認は、「LINE」アプリのグループラインで行い、そこでおおよその参加人数分かるようになっている。しかし誘われて初めて急に来られる方もいるそうだ。津田の参加者は幼児が多く家族連れで来る。参加者どうしも保育所が同じなどあり仲が良い。スタート当初は、別室の食べるスペース(同階の保育室)の準備からスタッフで行なっていたので手を取られたが、いまは参加者が率先して準備してくれるので助かっている。後片付けまで勝手にしてくれるまでになった。
 いつも気にかけてくれている地元の方から、新玉ねぎの寄付をたくさんもらったので「玉ねぎづくし」メニュー(玉ねぎのマリネ、玉ねぎの卵とじ、焼き玉ねぎのチーズ焼き、鶏肉のしょうが焼き、マッシュポテトと茹でブロッコリー)。調味料はパルコープが届けたものが大活躍しているそうで「数の子のつけ汁」が玉ねぎのマリネの味付けに。調理アイディアにも驚きだが、中学生のお兄ちゃんがなかなか参加しにくい参加者のお母さんに「今度はお兄ちゃんが好きなメニューも用意するし、一緒に来てね」と言える温かい対応にも「また来ていいんだ」と思わせる雰囲気を感じました。

藤阪子ども食堂隊
藤阪子ども食堂隊

枚方市だったら、「みんなやればいいのになぁ」といつも思ってるんですよ

 以前は「みんなの里子ども食堂」にお手伝いに行っていたという田邊さん。「ある時、友だちとのおしゃべりの中に子ども食堂のことが出て、『楽しそう』『私たちにもできるかな』『もしするなら場所はどこでできるんだろう』と漠然と思い描いていました。私は「ファミサポ(枚方市ファミリーサポートセンター)に登録していて、父子家庭のお宅も知っていたので子ども食堂のような場所があれば声をかけたい。と思うようになり、具体的に場所を探し始めました。
 友だちに相談すると、ちょっとしたクッキング教室をする時に枚方市の施設、生涯学習市民センターを利用していると聞きました。私の住んでいる地域にもその「生涯学習市民センター」があり、調理室も使えるとのことでした(枚方市内で11カ所)。しかも、子どものために使用するのであれば100%減免されるとのことで、実質無料で借りられることになったんです。
トントン拍子に話が進んで、2016年の夏から地元の藤阪でスタート。自分ではすごい志(こころざし)で『やってやろう!』という大袈裟なものでもなく、ここまで来ました。他の子ども食堂さんのお話を聞いたら、「すごいなー」と思うくらい、気軽にやっています。枚方市だったら施設の使用など子育ての活動に恵まれているので「みんなやればいいのになぁ」といつも思ってるんですよ。
 津田の地域で始めたのは、友だちがちょっと子育てに大変な時期があって『ここにも子ども食堂があればな…』とつぶやいたから。津田にも「生涯学習市民センター」があるので始めることができました。

藤阪子ども食堂隊

私たちみたいなグループが30あれば

 最近は、地元のシニアライオンズクラブの方にも知り合いができて(田辺さんのご近所さん)、畑でさつまいも掘りやらバーベキューやらを、おじさんたちが子どもたちのためにやってくれるんです。去年はクリスマスにもイベントを催してくれて、100人規模で大盛況でした。ケーキはトッピングするものを用意して子どもたちに飾りつけしてもらうのですが、人数も多くて大変でしたね(笑)。そんな地域の方が「あれしたい。これどうかな」とアイディアを出してくれるので、それに乗っかっていますね。面白そうなことには「まず乗ってみる」ことにしています。
 津田のスタッフの一人、Fさんは昔からの親友で元保育士。子どもが好きで「子ども食堂をやりたくて田邊さんに相談したら、ほんとに気楽な感じで『できるよー』って言うから。やりたかったことだから今まで続けてこられたのよ」と言ってくれます。もう一人のスタッフのNさんは、ちょっと遊びに来ない?と誘って今に至ります(笑)。「料理するだけでこんなに喜んでもらえて嬉しい。でも月に1回だから楽しめているのかな」と。Nさんは子どものおもちゃにも造詣が深くて知識も豊富だから、本当は調理スタッフではなくて、子どもと遊ぶスタッフになってほしいなあ。
 どちらの子ども食堂もボランティアスタッフが少人数なので、お休みなどがあると1人で作ることもあるんです。その時は参加者のお母さんも手伝ってくれるので何とかなるのですが。
 それぞれ月に1回の開催だけど、私たちみたいなグループが30あれば、毎日開催されることになるんですよね。せっかくの枚方市の制度を知ってほしいし、広げていけたらなぁと思いますね」。

※「枚方市ファミリーサポートセンター」・・・枚方市ファミリーサポートセンター(ファミサポ)は、子育ての援助を受けたい人(依頼会員)と、援助を行いたい人(提供会員)が会員になり、子育てについて援助しあう有償ボランティアの会員組織で、利用には会員登録が必要。対象の子どもが満2歳に達するまでの利用期限。

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