商品検査室だより

2022年4月度 納豆の二次発酵について

納豆に粘りがなく、においが強く感じられたら…

 納豆は、大豆を納豆菌で発酵させて作っています。納豆菌は発酵後も生きているため、製造工場では冷蔵温度帯(0℃~10℃)で保管することで休眠状態にしています。
 ところが、温度が上昇すると納豆菌が再び活発に働きだします(二次発酵)。発酵が進みすぎると以下のような状態になることがあります。

● 糸引きや粘りが弱くなる。
● 色が濃くなる。
● アンモニアのようなにおいが感じられる。
● シャリシャリとした食感になる。

 なお、発酵が進んだ納豆を食べても健康に影響はありませんが、食味は低下します。
 二次発酵を抑えるためには、納豆の温度を上昇させないことがポイントです。購入後はなるべく早く冷蔵庫に入れてください。

発酵しすぎた納豆は、なぜシャリシャリするのでしょうか?

 納豆の発酵が進むと、大豆が分解されてアミノ酸の一種の「チロシン」の結晶が出るためです。
 「チロシン」は、たけのこにも多くふくまれているもので、白い結晶が見られることがあります。  

【商品検査のとりくみ】商品検査数 1,128件(計画比106.1%)

〈4月度検査状況(22.3.21~22.4.20)〉

検査の種類 検査件数 注意品 内容と結果
微生物検査 785 2 注意品は品質上の問題はありませんでしたが、製造メーカーへ原因調査・対策化を要請のうえ再検査を実施し、商品回収・人体危害にかかわる不適合がないことを確認しました。
残留農薬検査 63 なし 問題ありませんでした。
理化学検査 206 1 注意品は品質上の問題はありませんでしたが、製造メーカーへ原因調査・対策化を要請のうえ再検査を実施し、商品回収・人体危害にかかわる不適合がないことを確認しました。
残留放射能
(放射性物質)検査
22 なし 生鮮・一般食品を検査し、全て検出はありませんでした
(検出限界値は各20ベクレル/㎏)。
輸入食肉検査 18 なし 問題ありませんでした。

その他

※店舗・福祉施設の設備の衛生検査など

34 なし 問題ありませんでした。

【商品の相談受付状況】81件

  • 人体危害(腹痛下痢、スキントラブルなど)での、複数発生商品はありませんでした。

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