商品検査室だより

2021年3月度 臭気トレーニング研修

「臭気(しゅうき)」から商品事故を防ぐには

パルコープからは商品検査室・品質管理グループのメンバーがトレーニングを受けました

3月10日 オンライン参加 枚方物流センター商品検査室にて
主催:コープきんき事業連合

 パルコープ商品検査室では、取り扱い商品などの検査を行うほか、組合員さんからお寄せいただくお申し出に対して対応(相談品の調査・回答・改善)を行なっています。お申し出の内容によっては、健康被害が広がらないように原因を迅速に判断することも求められます。

 コープきんき事業連合に所属する近畿7つの会員生協から、各生協のお申し出担当者が参加する臭気トレーニング研修は定期的に開催されていますが、今回はコロナ禍のため、オンラインで開催されました。
 テーマは「“臭気”から商品事故を防ぐには」。
 始めに、過去に重大な商品事故・事件につながった事例を、日本生協連の品質保証本部 安全品質管理部の方からお話をうかがいました。どの事故も予兆があり、それを見逃すことに問題があります。常に重大な事故が起こるかもしれないという意識が大切です。今回のトレーニングを通じて、予兆を見逃さず想定外の事にもしっかり気づくことができるように努力し続けることが必要だと学びました。
 つぎに「においの基礎知識」として、嗅覚の特徴や、さまざまなにおいの表現の仕方を確認しました。嗅覚は個人差があり、これまでの経験や記憶が関係します。異臭と言われる中には、腐敗臭・塩素臭・酸臭・溶剤臭・泥臭など多数のにおいの種類があります。(下図参照)
 実践編では、10種類のにおい成分をふくませた脱脂綿を嗅いでみて、それぞれが自分なりの表現を回答して参加者全員で共有する「臭質識別トレーニング」や、過去にお申し出があった事例を再現して正常品と異臭付きの商品を嗅ぎ分けるトレーニングを行いました。

お申し出の中でも多くを占める異臭。組合員さんの“何かおかしい・いつもと違う”の気持ちに寄り添い、同じ薬品臭でももう一歩踏み込んだ表現を引き出すことができれば早く対応することができると言います。良い商品を届けるだけでなく、今回のような臭気に対する経験値を上げることも、ひとつの品質を上げることに繋がると再認識できました。

様々なにおいの表現(例)

【商品検査のとりくみ】商品検査数 1148件(計画比90.0%)

〈3月度検査状況(21.2.21~21.3.20)〉

検査の種類 検査件数 注意品 内容と結果
微生物検査 686 なし 問題ありませんでした。
残留農薬検査 55 なし 問題ありませんでした。
理化学検査 221 なし 問題ありませんでした。
残留放射能
(放射性物質)検査
40 なし 生鮮・一般食品を検査し、全て検出はありませんでした
(検出限界値は各20ベクレル/㎏)。
輸入食肉検査 31 なし 問題ありませんでした。

その他

※店舗・福祉施設の設備の衛生検査など

115 なし 問題ありませんでした。

【商品の相談受付状況】129件

  • 人体危害(腹痛下痢、スキントラブルなど)での、複数発生商品はありませんでした。

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