掲載日:2018年03月26日
紀ノ川の野菜を利用してくださっている組合員さんには、本当に感謝しています(宇田組合長) 遡(さかのぼ)ること34年...。「昔食べた樹で熟したようなトマトが食べたい」という組合員さんの声と、「本当においしくて安心できるトマトを作りたい」という生産者さんの想いを結び始まった一株(ひとかぶ)トマト。 |
昨年の初夏、一株トマトのお届けが中盤を迎えていた頃、「収穫初期は自分の中でお世辞にもおいしいと言えるものではなかったんですが、今は納得のいく出来です」と自分のトマトに厳しく真摯に向き合っている星原さんの姿がありました。星原さんは、2011年~農業をやめた方から農地を受け継ぎ、ビニールハウス3棟分の一株トマトを作って今年で7年目。
「土地柄やその時の天候をふまえて水の計算をしたり、ハウスの通気性をよくするための工夫をしたり考えることはたくさんあります」と、何やら頭の中では"星原理論"が確立されているようです。
「まずは量を収穫できることが前提で、形や味にこだわるのはそれから。失敗から学びながら加減や程度がやっと分かってくるようになってきて、7年目(30歳)でようやくスタートラインに立てたような気がします。今色んな品種がある中で、フルーツトマトというより"野菜"と思って作っているので、土臭さとその中にある甘さを楽しんでもらいたいなと思っています」
トマト作りは1997年からかな。きゅうりやいちごも作ってきたけど、トマトは肥料の感覚が難しい。何年やっても1年生の気持ちですよ。
本を読んだらできるってもんじゃなく体で覚えるもん。スポーツと一緒よ。今でもよくご近所さんに教えてもらってるんよ。そろそろ次の担い手をどうするか考えんとね~...。引退するまではよりおいしいものを作れるよう日々がんばらよ~!
農業の担い手が不足する中、ビニールハウスなどの建設にかかる費用の負担を軽減する「レンタルハウス」のとりくみを2017年より開始しました。初期投資を軽減し、若手生産者の育成につなげることを目指しています。条件は、収穫した農産物を10年間は紀ノ川農協に出荷するということ。その10年の中で費用を返済し、毎年使用料を払うという仕組みです。星原くんもこの制度を利用する生産者の1人です。彼は、新規就農者に対する国からの支援金が終わってしまうことや、現在使っているハウスの建て替え、栽培面積を広げることも検討していたことから、利用を決めたようです。
このようなとりくみは、消費が安定しているからこそできること。一般の市場ではできません。一株トマトを含め、紀ノ川の野菜を利用してくださっている組合員さんには、本当に感謝しています。
産直産地・紀ノ川農協とパルコープ(の前身生協)組合員さんが1984年から、お互いに訪問・交流しながらとりくみを続けてきた産直トマト。予約1件でほぼ一株分(4~5kg)のトマトを6週か8週の間、赤く熟した順にお届けする仕組みです。一般のお店用が青い状態で採るのと異なり、共同購入ではできるだけ樹の上で色付かせてから収穫し、お届けができるので、「昔のトマトの味がする」と好評です。現在生産者は和歌山県・紀ノ川以外に奈良県・五條と大阪府にもいらっしゃいます。
詳しくは4月2回の別チラシをご覧ください
一株トマトの育成状況も公開していく予定です。(4月中旬以降)
「産直 一株トマト」を使って
トマトの洋風肉じゃが
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