掲載日:2013年04月01日
「ビニールハウスの端から端まで歩きながら、トマトの状態を確認したり作業したり。一日のほとんどの時間、ハウスの中に居ますよ」と、25歳の若手生産者の星原さん。紀ノ川農協の中でも、古くからトマト作りをしていた中山地域で、農業をやめた生産者から農地を受け継ぎ、ビニールハウス2棟分の"一株トマト"を作っています。「経験が大切なことも多いので、近くに住む先輩生産者の児玉さんたちが、見に来てくれたり教えてくれたり、いろいろお世話になりながらトマト作りをしています。一般市場に出さず生協の組合員さんから注文をもらって、生産者みんなで作る"一株トマト"だから、ライバルではなく、助け合い教えあっておいしいトマトを作れるんだと思います。」
ハウス管理を一人でやり始めて、今年2年目になる星原さん。「昨年はハウスの温度や水の管理が難しかったけれど、今年は、葉っぱを取って実に栄養が回るようにするなどもっと管理して、昨年よりも味が良いものをしっかりたくさん育てたいと思っています」と、自分のハウスで過ごす時間が楽しくてしかたがない様子でした。
星原さんは、大学在学中に聞いた話から、農業に就こうと決心。
世界の人口が増え、食料・農業が重視される反面、日本では農家が減っており、
日本の高い農業技術を継承し、進化させていきたいと考えています。
若い生産者とベテランの生産者が協力し合って"良いトマト"作りを
産直産地・紀ノ川農協とパルコープ(の前身生協)組合員が1984年から、「おいしくて安心なトマトが欲しい」と、お互いに訪問・交流しながら取り組みを続けてきた産直トマトで、昨年は約8万名の組合員さんが利用されました。
予約するとほぼ一株(4~5kg)のトマトを6週か8週の間、お届けする仕組みです。一般のお店用には青い状態で収穫しますが、共同購入ではお届けの日に合わせて十分に熟させて収穫しお届けするので、組合員さんからは「昔のトマトの味がする」と好評です。毎年多くの組合員さんにご予約いただくことで、安定的な数量を安心して育てることができ、若手生産者が農業を仕事にしようと考えるきっかけにもなっています。