生産者さんおじゃましまーす

掲載日:2011年10月11日

お取り引き先の復興と共に(2)

東日本大震災の被害は東北4県のみならず、北関東でも揺れ・地盤沈下・津波・その後の放射能事故などにより大きな影響を受けました。
東日本大震災で被災されたお取り引き先に、パルコープ・よどがわ市民生協の役員と農産・水産の商品担当など6名がお見舞いかたがた訪問し、お話を伺いました。(8月19日・20日)

生産基盤を崩されてくやしい思い

~茨城県・JAやさと(「有機栽培レタス」などの生産組合)

111010_otorihikisaki01.jpg 震度6弱の揺れで農家の家屋などの被害も多く、JAやさとからも農協組合員2000棟以上に対して見舞金を出しました。原発から160kmも離れ逆に東京からは60kmの距離だけど、放射能検査の結果が出るまでは生産者にはいかんともしがたい状況。
一生懸命やってきた生産基盤を崩されて、くやしい思いをしています。
生産者は丹精こめた作物が出荷でき、買ってもらえることが大きな喜びです。
(有機栽培部会長・岩瀬直孝さん)

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福島県からの若手生産者も受入れ 一緒にがんばります

~千葉県・多古町旬の味産直センター(「しんのみ野菜セット」などの生産組合)

111010_otorihikisaki03.jpg このあたりでも、田んぼが液状化したり、3日くらい停電したためにハウスの暖房が止まり果菜類に被害が出た農家もありました。
関東圏の生協の精米加工所が使えなくなり、代わりに大量の精米をフル稼働で行ったりもしました。
今の時期、雨の量も作柄もほぼ順調にきています。農業を続けたいと福島から避難してきた若手生産者を受入れ、多古町で畑を貸与して一緒に農業を始めました。
風評被害の影響を生産者は不安に感じていますが、お米・ほうれん草の残留放射能事前検査もすすみだしていますので、安心して出荷していきたいです。
(代表理事・高橋清さん)

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〝利尻昆布〟と社員が無事でした

~千葉県・ヤマヘイフーズ(「利尻昆布漬しまほっけ」などのメーカー)

震度5の揺れの後、3回目の大きな津波により工場内が1m浸水。
ちょうど外でトラックに積み込んでいるタイミングで、全員で逃げるだけ逃げたので、出荷中の商品は全て流されてしまいました。
復旧させた冷凍庫の中にも海水が入っていて、1mの高さで凍結。氷を割りながら片付けました。泥水の海水に浸かった製造ラインは、掃除をしても修復できずほとんどを新しいラインに買い換えました。
幸いだったのは、1年半以上寝かせて旨味成分を増やした利尻昆布が無事だったこと。12日後からは、商品製造を再開できました。
震災後は、また大きな災害があるんじゃないかと今でも身構えて、会社のこともだけれど何より命が大事だと思うようになりました。
稼働率は震災前の85%くらいにしか戻ってきていないけど、社員に無理をさせるんじゃなく、目の届く手の届く範囲で責任を持てる仕事をしていきたいと思っています。
(社長・土佐章男さん)
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「会社はまず、人が大切だと思いました」
(左から、ヤマヘイフーズ土佐社長、斎藤部長)
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現地では、余震が続く中、一日も早い再開に向けて懸命の努力をされていたことをあらためて感じました。
半年が過ぎた今も、まだまだ元通りとはいえず、風評被害などの心配もありますが、復興に向けてパルコープも生産者・お取り引き先と一緒に確実に歩んでいきたいと思います。
(水産担当・古堤辰巳さん)

被災された東北の生協とお取り引き先へ、お見舞金をお届けしました
(敬称略)

7月28日:いわて生協、みやぎ生協、アマタケ
8月19日:共立社生協(山形県)、福島生協連合会、コープ茨城、ヤマヘイフーズ、多古町旬の味産直センター、JAやさと
8月29日:阪神低温(東北の自社3工場が被災)
9月1日:全漁連(三陸一帯の原料や協力工場が被災)

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