掲載日:2011年09月05日
組合員さんから「お鍋のシーズンには欠かせない」「家族みんなで復活を待ってます」という声が多く聞かれる『岩手鴨鍋セット』が9月3回からスタートします。産地の岩手県へ、当時の様子や復興にかける想いをうかがいに田野畑村と大船渡市の工場を訪問しました。
東日本大震災で被災されたお取り引き先のひとつ、(株)アマタケ。7月から製造を再開して、パルの組合員さんに「岩手鴨鍋セット」を届けたいとがんばっておられます。
本社工場(大船渡)のあい鴨パックライン
3月11日、あい鴨が肥育されている田野畑村では震度4の地震が襲いました。「普段はグァグァ・ギーギーとにぎやかなあい鴨たちですが、その瞬間はピタッと鳴き止んだんですよ」。さいわい、山手にあるあい鴨の鶏舎や加工(解体・冷凍)を行う建物に被害はなかったのですが、その後が大変でした。
3日間停電し、エサや水を与える機械が動かず泊り込みで番をしました。エサも不足し、種鴨(たねかも)以外は弱らない程度に制限。道路が寸断されたり、ガソリン不足や工場の機械を動かすための燃料もままならない中でしたが、通える人で加工を続けました。「鴨鍋セット」のスライス・パックを行なっている大船渡市の本社工場は津波の被害で受け入れができず、冷凍車を借り上げてスライス前の製品を保管していました。
「田野畑村の沿岸部では9割の漁船が流出、漁協も津波で跡形もなくなるなど大変な被害です。景気が悪い上に、地震・津波で生活するための働き口がない。これからの課題は雇用の確保です。村の中でもなんとか稼動ができる"甘竹田野畑"の役割はいまそこにあります」と、開発当初から製品を知る村田さんは話してくださいました。
(株)甘竹田野畑 村田 光輝さん
相談役の甘竹さんは、「県南部にある3工場のうち、高田工場と滝の里工場を津波と地盤沈下で失いました。本社工場の瓦礫撤去・清掃をなんとか従業員で行い、機械の修繕やラインの変更などを経て7月1日から製造を再開しました。パルコープさんからもこれまでの繋がりがあったからこそ、『被災しても復興待ってます』との有難い言葉をいただき、感謝しています」。
(株)アマタケ相談役 甘竹 秀雄さん
「びっくりしたけど、元気です」
田野畑工場での解体作業は手で行います
岩手鴨鍋セット【冷凍】240g+スープ50g×2【9月3回】698円