通常総代会報告

2023年 通常総代会報告

総代会報告2023年

 2023年通常総代会を6月6日、松下IМPホールで開催しました。総代定数498名中492名(書面議決211名含む)の総代とオブザーバーが出席し第1~6号までの議案を審議しました。採決の結果、全ての議案が可決されました。

開会あいさつ(要旨)

 2022年度は、2年越しの新型コロナウイルス感染拡大で、社会生活・経済活動の行動制限、外出やくらしの自粛と、ロシアの武力によるウクライナへの侵攻、干ばつや豪雨など気候危機の下で、食料・加工品など価格が急騰し、相次ぐ価格改定で中小企業や地域の商店は廃業や営業停止を余儀なくされています。働く労働者の賃金が上がらない上に、地域の経済も疲弊をして一段とくらしが厳しさを増した一年でありました。
 2023年度も引き続き、世界的な食糧不足、人手不足、原材料不足、価格の高騰、円安や輸出量の停滞などで本当に大変になってくることが予測されます。日本の食料自給率は38%。日本の農業の生産現場は生産コストを補えない事態が続き、稲作や畜産をはじめ持続が困難となり、離農も広がっていますが、産地は懸命に努力をされています。国内で生産できる食料は増産へ、EUやアメリカ並みに農業支援が行われれば、日本の米・畜産経営の展望は開けると思います。生産者に寄り添い、関係者と手をつなぎ、第一次産業や地域経済の再生に貢献していきましょう。
 誰もが平和で安心してくらせる社会をめざし、組合員・生産者・職員が顔の見える関係を大切に、仕事のやりがいのもてる組織、くらしに役立つ生協へ、事業と活動の発展をめざしましょう。

全ての議案を可決

会場の様子

 冒頭で佐保副理事長のあいさつがありました。続いて、大阪府府民文化部の東野課長補佐より吉村洋文大阪府知事のメッセージが代読され、また大阪市、枚方市、寝屋川市、交野市、守口市、門真市、大東市、四條畷市の各市長より祝電・メッセージをいただきました。ご来賓は13名の方にご臨席いただきました。
 その後、映像を使って活動報告を行い、監査報告を受けました。第1号議案から第6号議案まで一括して提案、会場からは7名の総代さんが発言されました(ぱるタイム210号2ページ参照)。理事会のまとめの後、採決に入り、全議案が可決されました。
 最後に総代会アピールを提案、拍手で確認され、新理事・監事28名を代表して奥井和久理事長より第1回理事会の報告と荒井力前専務理事より退任のあいさつがあり、通常総代会が終了しました。

にしなり☆こども食堂・川辺さん

議案採決のあと、パルコープが支援を続けている「にしなり☆こども食堂」代表の川辺康子(かわべ やすこ)さんからメッセージをいただきました。

2023年 通常総代会議案採決結果

議案賛成
第1号議案 2022年度事業報告・決算報告、剰余金処分案承認の件 多数
第2号議案 2023年度事業計画・収支計画案、ならびに役員報酬決定の件 多数
第3号議案 常勤役員退職慰労金支給の件 多数
第4号議案 役員選任の件 多数
第5号議案 定款の一部変更の件
(特別議決議案)
2/3以上の賛成多数
第6号議案 商品代金未払い組合員の除名の件
(特別議決議案)
2/3以上の賛成多数

2022年度 決算概要についてはこちら

2022年度 事業報告書ならびに2023年度 事業計画/収支計画案
(ダイジェスト版)はこちら

選出された役員はこちら

みんなの声で育てよう  わたしたちのパルコープ

ぱるタイム210号

2023年通常総代会での、会場発言の要旨をご紹介します(順不同)。
また、会場発言以外にも37名の総代さんから、組合員活動、共同購入、福祉、平和、店舗、環境などについて意見が寄せられ文書で配布されました。

詳細はぱるタイム210号2ページをご覧ください。

発言を受けての理事会のまとめ(要旨)

 文書発言含め44件の発言をいただきました。議案を深める意見と受けとめ、今年の事業、活動にいかしていきます。

 今回の総代会も感染対策を講じながら、4年ぶりに大きな会場での開催となりました。

平和について

 ピースリレーに今回初めて参加された総代さんから「歩くことで何かが変わるのか?」のご自身への問いかけより、誰からの強制ではなく自分で感じてみる、考えてみる、そして動いてみることの大切さを学んだとの声をいただきました。
 今だからこそ「一人の百歩より百人の一歩」が大切になる時代なんだと思います。

「生産者を応援したい」の声から

 組合員さんへ現場で起きている情報を伝え、「商品の利用を通じて」メーカー・生産者の皆さんを応援させてもらうことこそが、最大の応援だと考えます。「単なる売り手と買い手」の関係だけでない、「顔が見え、心が通じ合い、日頃から困った事も相談してもらえる」関係づくりこそが大切だと思います。

事業全般について

 共同購入の注文電卓アプリについて、グループさざ波メンバーの協力で使い方の動画を作成。使い手と作り手の思いがカタチとなった事例が生まれました。また、店舗での聴覚障がい者の方へのサポートとして、レジでの指差しボード導入をすすめていきます。
 プラスチック製品のゴミ削減、地震や災害時におけるローリングストック食品の品揃え充実などもすすめます。

福祉について

 「住み慣れた地域で安心して暮らし続けたい」思いをいただきました。パル東住吉福祉センターの小規模多機能への期待の声が寄せられています。今後も安心して利用できる介護サービスの充実にむけて努力していきます。

組合員活動について

 活動制限が続いた3年間、試行錯誤しながら今できることを模索し、地域では活動を止めることなく継続していただきました。現在の活動にかかせない、タブレット、オンライン、ニュースづくりなど、今後もきめ細かくサポートしていきます。

お買い物支援について

 移動販売車は現在、大阪市内へも展開し、最近では大正区の鶴町、北恩加島にも広がり多くの方に喜んでいただいています。今後も訪問エリアを増やしていきたいと思います。

事業計画について

 世界的な異常気象に加え、エネルギー資源・原料・飼料の高騰など、食品・日用品などの値上げをもたらし、くらしはますます厳しくなると予想されます。
 パルコープは、組合員さん・生産者・職員の三者が力を合わせて顔の見える関係を大切にし、組合員さんの声にスピードあげて応えていきます。「生協があって良かった!」と組合員さんに思っていただける生協をめざして、今後ともがんばっていきます。

2023年通常総代会アピール

 世界では、ロシアのウクライナ侵攻やミャンマーの市民弾圧、各地の紛争で、多くの命と平穏なくらしが奪われています。武力で他国を侵略することや、市民への暴力は決して許されません。人々が平和に生きる世界が私たちの願いです。ヒバクシャの『後世の人びとが生き地獄を体験しないように』との想いが実り、国連で採択された「核兵器禁止条約」が2021年に発効しました。私たちは日本政府に速やかな署名と批准を求めます。
 物価上昇が続き、家計は圧迫されています。賃金はなかなか上がらず、社会保障費の負担が増し、軍拡増税への動きがある中で、格差と不平等が広がっています。私たちは今こそ消費税の引き下げを求めます。
 平和でよりよいくらしのために助け合うのが協同組合です。私たちは子ども食堂やひとり親世帯への食材提供、お買い物支援、被災地支援を行政や諸団体と連携して続けていきます。これからもくらしに役立つ事業と活動を、組合員さんの運営参加ですすめていきます。
 日本の食料自給率はわずか38%しかありません。肥料、飼料、燃料の高騰で、農家や畜産・酪農家の経営と生活が危機に追いこまれています。産地は高齢化と後継者不足、異常気象や自然災害の増加の中でも、懸命に努力しています。私たちは生産者に寄り添い、メーカーさんと手をつなぎ、第一次産業を支え地域経済に貢献していきます。
 生命の存続が危ぶまれる気候危機も始まっています。平和で安心してくらせる持続可能な社会、美しい地球を子どもたちに残すのは、私たち大人の責任です。消費者の購買行動が社会を変えます。主権者である私たち一人ひとりの選択に未来がかかっています。マスコミの情報だけに惑わされず、自ら社会のでき事に関心を持って、みんなで学び考え行動していきましょう。

2023年6月6日
生活協同組合おおさかパルコープ 通常総代会

退任のごあいさつ

退任理事代表ご挨拶

9名の退任理事・監事を代表して前専務理事・荒井 力より退任のあいさつがありました。