アメリカ産牛肉の輸入再々開の決定について

農林水産省と厚生労働省は27日、2006年1月から輸入再停止されていたアメリカ産牛肉の輸入の再々開決まりました。

今回の内容は、輸入手続きの再開と併せて、アメリカと約束した条件が食肉加工場で正しく実施されているか確認する期間をもうけ、確認している期間中は新たな認定施設を追加しない事やアメリカ側が実施する抜き打ち検査に日本側の検査官の立ち合いなど、今後の対応策も示されています。

これまで私たちは、「消費者の安全と安心を確保する」という視点から、日本国内の牛肉と同じ安全対策がされるよう、厚生労働省と農林水産省で連携を強め、検査体制のつよめ、アメリカ・カナダをはじめとする輸入牛肉全般の安全が確保されるよう具体的な処置を求めてきました。又、加工牛肉などについての「原産国・原料表示」を徹底し、消費者が選択判断できるようにすることを求めてきました。

しかし、今回の輸入再々開の決定は、説明会を開催する前に国民の不信感を放置したまま行なわれました。マスコミ等でもこの間報道されているように多くの消費者をはじめ食品業界においてもアメリカ産牛肉の輸入再々開について強い不安を持っています。今後、輸入されるアメリカ産牛肉はBSEに感染されていなことが証明されないと不安で購入することはできません。また、1月に輸入禁止となり未通関の牛肉が国内に保管されていますが、この牛肉については輸入を認めないことを求めます。

なお、アメリカ農務省はBSE検査の実施数を減らすことを公表しましたが、食品安全委員会が2005年12月に「BSE検査の強化継続」や「飼料規制の強化」を指摘しており、この考えにもとづいて、リスク管理機関からアメリカに対し、BSE対策の強化を引き続き要請することを求めます。

以上