2017年10月31日

2017年度 第3回 パルコープ被災地支援職員研修報告

<2017年7月10日(月)~14日(金)>

◆参加メンバー◆7名(敬称略・所属は研修時のもの)
網崎 和正(都島支所)、阪口 邦孝(寝屋川支所)、矢口 隆広(生野支所)、伊丹 裕紀(港支所)、荒木 健人(枚方支所)、綿引 理恵(南寝屋川支所)、小川 朋子(南寝屋川支所)

●釜石市の宝来館訪問

釜石市にある「浜べの料理宿 宝来館」を訪問。
ここは、すぐ目の前に根浜海岸の海が広がり、震災前は白砂青松100選にも選ばれるほど美しい海岸でした。
夏にはたくさんの海水浴客で賑わっていたと言います。
ですが、震災の津波によって、美しい砂浜と一緒に宝来館も被災されてしまいました。
2011年年末には一部営業を開始し、2015年4月に3度目の改修をして、現在の営業となっています。
この日は、あいにく女将さんにはお会いできませんでしたが、震災のときに避難したという裏山に登りました。
目の前に穏やかな根浜海岸と大槌湾が広がり、この海から11.5mの津波が来たとは想像できませんでした。

●大槌町の視察

「NPO法人遠野山・里・暮らしネットワーク」の千葉さんと、津波で壊された防波堤や、1・2階が使えなくなったままの東京大学の大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センターを訪れ、震災の後が残っているのを目の当たりにしました。
復興が進んでいると大阪では報道されていますが、実際に現地を訪問してみると、やっと復興住宅が建ち始めた状況で、まだまだこれからという感じでした。

  • 大槌町の風景

  • お世話になった小川旅館
    今の仮設旅館の使用期限が迫る中、元の旅館の建て直しのめどが立たないと、今後の不安をおっしゃっていました。

●たこやきパーティー&桜ライン311のお手伝い

いわて生協の組合員さんがボランティアで行っている、仮設住宅の「ふれあいサロン」。この日は月1回の手芸教室の日で、そちらにおじゃましてたこやきパーティーを開きました。住民の方の中には、「以前にも作ったことがある」と言う方もいて、一緒にたこ焼きを作り食べていただきました。

一方では、「桜ライン311」で植樹された桜の木周辺の雑草刈りのお手伝い。
訪れた時期が7月で雑草が生い茂っており、桜の木の栄養が雑草に奪われてしまうのです。芝刈り機だと桜を傷つけてしまう為、すべて鎌を使った手作業で行いました。NPO法人の方々が半日かけて私たちのために鎌を研いでくださっていたので、サクサク刈ることができました。桜ライン311に携わっている方々が、目標を達成できるように、パルコープでも支援を続けていきたいと思いました。

桜ライン311とは

陸前高田市内約170kmに渡る津波の到達地点に10mおきに"桜"を植樹し、桜のラインをつくることで震災の記憶を残し、後世の人々に伝承していくことを目的に活動しているNPO法人。
2011年10月より任意団体として発足して以来、春と秋の年2回のシーズンに植樹会を開催しており、パルコープも毎年参加しています。

●いわて生協さんと交流

被災地での活動を通じて感じられたことを、いわて生協被災地支援担当の飯塚さん(組合員さん)よりお話をいただきました。
また、池田さん(職員)からは、当時の写真をラミネートしたものを使って、現場でのリアルなお話を聞かせていただきました。

震災から6年4ヶ月が過ぎ町並みも復興に向けて進んでいるように見えますが、地域によって問題を抱えていることを、今回の研修で知ることができました。引き続き支援が必要だと思いました。また、被災者の方のお話から、自分の町の災害対策の必要性を改めて感じました。