生産者さんおじゃましまーす

掲載日:2018年04月30日

嘉穂(かほ)のトマト/ 福岡県・JAふくおか嘉穂

生協さんとの付き合いがあったので、
必要最低限の農薬でトマトを作り続けてきました(川上委員長)

 福岡県のほぼ中央に位置し、三方を山に囲まれた盆地型の地形で「嘉穂のトマト」は作られています。
 生産者さんは、JAふくおか嘉穂トマト部会の6名。3月に行われた「生産者・取引先様との交流会」にも来ていただいた皆さんです。
 実際にそれぞれのハウスを見ると、実に個性豊か!お互い参考にしあいながらも自分に合ったスタイルで作られていました。

 トマト部会は、昭和30年代から露地栽培にて作付けが始まり、徐々に今の大型ハウス栽培へと移行していきました。行政の農薬に対する基準が厳しくなりだすずっと前から生協さんとの付き合いがあったので、必要最低限の農薬でトマトを作り続けてきました。
 トマト作りは難しい。だからこそ面白い。品種は約30年間ずっと桃太郎です。こんなに長く続く品種は珍しいですよ。最近また桃太郎の良さが再評価されています。これからは、食べ物がなくなるんじゃないかと思うくらい後継者のことが気がかり。だから新規就農の川村くんには期待しています。若い人の感覚は全然違って刺激にもなります。

 トマト作りで一番こだわっているのは味、次に量です。
 最近は天候の予測がつかなくて、肥料や水が足りなかったとか多すぎたとかで特に難しいです。ここは盆地性の気候で、実はトマト作りには不向きなんですが、きれいな水と、夏は暑くて冬は寒い寒暖差があるからこそできる味だと思っています。あとはそれぞれのこだわりある育て方ですね。

 トマト作りを始めて45年になりますが、光合成を促進するためにCO2を調節する機械を導入するなど、新しいことにもチャレンジ。常にトマトの成長に配慮しながら作業をしやすくする自作の道具も増えています。
 昔からやっている減農薬栽培のとりくみは、県からも事業として継続してもらいたいと注目されているんですよ。手間はかかりますが農薬を制限することでトマト本来の味と香りが引き出されているのかと。それが組合員さんの安全安心に繋がっていることが私の励みになっています。

 トマトを作り始めて27年くらいかな。肩を痛めてからは支柱の高さを低くして栽培しています。1400株あるけど2本仕立てにしているので2800株分取れます。トマトに囲まれた毎日のおかげで、手やら作業着やらにトマトの"アク"が染みついて取れないくらいなんですよ(笑)

※主枝からなるわき芽を取り除かずに伸ばして、主枝と側枝の2本仕立てにすること

 もともと農業土木関係の仕事で農家さんと関わることがあって、その影響で自分も農家になることに決めました。1年間農業大学に通い、昨年3月に卒業。以前きゅうりを作っていた方からハウスをお借りして、今隣町の実家から通っています。
 皆さんが長年培ってきた技術ももちろん大事ですが、どんどん新しいことにチャレンジもしていきたいです。70歳まで続けるとしても試せる時間は限られているので。今はいかにして1人でも楽に効率よく作業ができるかを模索したり、難しい水の管理に試行錯誤しています。部会の先輩方からも色々勉強させてもらっています。心強い存在です。

 トマトを作りを始めてまだ2年です。それまではサラリーマンで、主に妻が両親と作っていました。
 トマトはとても繊細。去年は良かったから今年もという訳にはいきません。自分が作り始めてからは栽培日誌をつけるようにしています。減農薬なので病気が怖いんで、実が成っている後ろの葉をマメに切って風通しを良くするなど早めに対処できるように心がけています。

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