組合員活動紹介

2016年03月28日

「TPPによって私たちのくらしはどう変わるのか?」パート② ~「医療や保険」についての影響~

2015年度 第8回 推進学習会

2016年2月10日 京橋事務所(本部) 参加108名(組合員活動委員)

2月4日。TPPの署名式が行われ、これから日本でも国会で審議が始まろうとしています。まだまだわからないことの多いTPP。今回はTPPの発効で「医療や保険」が私たちのくらしにどう関わってくるのかを京都橘大学・現代ビジネス学部経営学科教授の髙山一夫さんを講師にお招きして学習しました。

講師の髙山さん

医療制度が変わる?!

「TPPはすごく難しい。医療制度も複雑で、理解するには2重に解きほぐしていく必要がある」と髙山さん。そこで初めに、現在の日本の社会保障制度と社会状況について、次に医療や介護制度について教えていただきました。「日本の医療制度は恵まれています。国民皆保険制度により、患者の窓口負担は3割。さらに高額療養費制度もあり、患者は全体で15%くらいの負担で済んでいる。85%は保険料や税金で賄われているのです。しかし他国は違います。国民皆保険でも韓国などは患者負担が45%。保険がきかない診療が多いからです。アメリカも国民皆保険ではなく、医療費で破産する人も少なくありません」
TPPについては、「薬事制度で影響があり、新薬の薬価が高くなってしまう可能性があります。医療保険制度にはあまり影響がないように思いますが、TPPには一度確定してしまうと条文の見直しや後戻りができない規定があります。私たちも注目しておかなくてはなりません。また、TPPと並行して進めている『日米二国間協議』などの内容によっては、医療制度が変わっていく可能性もあります。自国の国益に見合わない条項を見直したいというのがアメリカの姿勢。今後の動きに特に注意を払う必要があります」とお話いただきました。
参加者からは、「TPPで医療や保険も関わっている事に、勉強不足ながら初めて知りました」「医療・介護といった今後の日本にとって重要な分野がどうなっていくのか。私たちの生活にどれほど影響がでるのかといったことを考えさせられました」などの感想が寄せられました。

活動紹介TOPに戻る

カテゴリー


年別バックナンバー