コープシアター大阪 第90回例会

キエフクラシックバレエ
チャイコフスキー 夢の三大バレエ
7月7日(2回公演) NHK大阪ホール

 記念すべき90回目の例会は13年ぶりのクラシックバレエ。無言劇ともいわれるバレエは言葉を話さず、美しく適切な仕種と足の運び手の動きだけで喜び、悲しみ、驚き、愛、希望を現していきます。
 幕が上がると「くるみ割り人形」のお菓子の国が現われます。色とりどりのお菓子の数々。子ども達がここに居たらワァーッと歓声を上げそうなホリゾント※1いっぱいのセット、板付き※2で立っているバレリーナ達の、すらりとした姿勢のよさに圧倒されながら始まる「花のワルツ」。ピンク色のチュチュ衣裳も甘さ抜群です。主役の金平糖の精を踊るのは日本人バレリーナ長澤美絵。相手役はリフトの巧みなイーゴリ・ホミシチャック。
 キエフクラシックバレエは、ウクライナにあるバレエ団で、元キエフ国立バレエのプリマ、テチアナ・ボロヴィークが芸術監督を務めます。子どもの頃から本物の芸術に触れ、価値を見い出してほしいとの願いから、1982年オペラとバレエの劇場をオープンしました。舞台セットやプログラム内容は子どもにも理解しやすく作られていますが、踊りにもちろん手抜きはなく、全身全霊あげてのハイライトは見応えがあり、全幕で見てみたいとの想いにつながります。
 2曲目の白鳥の湖、日本人が好むこの曲は王子と白鳥姫オデットの心理描写が難しく、儚なげなクリスティーナ・カダシェヴィチのオデットと筋肉質のジークフリートのイワン・ゴズロフとの対比がアダージオ※3で迫ってきます。
 その哀愁を拭い去るように3曲目の眠れる森の美女。最も華やかな16歳のオーロラ姫、ヤーナ・グバノワの登場です。脚力の秀れた溌剌とした眠り姫は、王子の求婚で目覚め結婚式が挙げられます。ここでも長澤美絵のブルーバードが目を引きました。バレエの素晴らしさに加えて近年躍進目覚ましい日本人バレリーナ(ノ)の活躍をキエフでも見られ、感激した宵でした。(はるる)


※1:舞台奥に設けられた幕
※2:幕が上がった際にポーズをして舞台に立っていること
※3:古典バレエの作品で男女ペアで踊るグラン・パ・ド・ドゥと言われる踊り。アダージオ、ヴァリエーション、コーダで構成

これからの例会のお知らせ

第91回例会 関西芸術座「徘徊」
2017年10月24日(火)18:30(1回公演)
2017年10月25日(水)10:30、14:30(2回公演)
(休憩なし、各公演1時間50分)
会場:エル・シアター(天満橋「エル・おおさか」内)
第92回例会 宇崎竜童弾き語りライブ
2017年12月1日(金)
会場:門真ルミエールホール
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