商品検査室だより

食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。

2014年2月度 ちりめんじゃこ

<2014年2月度検査状況 14年1月21日〜14年2月20日>
残留農薬 残留放射線 微生物 食品添加物 外部委託 卵質 合計
新規
事前商品
15 27 332 22 0 0 396
既存
取扱商品他
57 83 630 16 0 174 960
合計 72 110 962 38 0 174 1356
(昨年度1253件)

見学件数:2件 28名

 ★再検査・継続検査を要するものが、微生物検査で15品ありました。
   その他微生物検査・理化学(残留農薬・食品添加物・残留放射能)検査とも、商品回収・人体危害に
   かかわる不適合はありませんでした。 
 ★残留放射線検査:生鮮・一般食品を検査し、すべて検出せず(検出限界は20ベクレル/kg)でした. 
 ★卵質検査:問題ありませんでした。


<2014年2月度商品相談受付状況>
主なお申し出状況(昨年度)
人体有症 35件(4件)
異物混入 65件(62件)
異味異臭 20件(24件)
他意見・質問など 400件(290件)
合計 520件 (487件)

★アクリフーズに関連して、人体有症のお申し出が増加しましたが、いずれもマラチオン等の検出はなく商品との因果関係は不明となっています。

●商品お問い合わせ紹介●

 

<お申し出内容> ちりめんじゃこ
ふだん購入しているものより、 黄色く見える。古いちりめんじゃこが混ざっているのでは?

 

<検査室からのお答え>

 お申し出いただきありがとうございます。
 ちりめんじゃこに使用するイワシ類の稚魚の漁は年間を通して行なわれています。特に3月から4月頃に獲れるウルメ混じりの稚魚は、年間を通して一番脂が乗っており、色が黄色くなりやすいという特徴があります。理由は、冬から春にかけて、海中のプランクトンが増えるために、稚魚もプランクトンを多く食べ、栄養を豊富にとる事で脂分も多く含まれるからです。
 ただし、あまり日にちが経ち過ぎると、その脂部分が酸化して変色をしますので、ご注意ください。

〜発酵食品と微生物〜

私たちの身の回りにはたくさんの発酵食品があります。

代表的なものでは、ヨーグルトやチーズ、日本特有の発酵食品としてよく知られているものには、納豆、醤油、みそ、酒、お酢、漬物、塩辛などがあります。

最近、ヨーグルトなどでは乳酸菌の種類にこだわたった商品も数多く販売されています。

発酵というのは、さまざまな微生物の働きを借りて、食材の味わいや香りを変化させることです。発酵食品を造るのに用いられる微生物には、乳酸菌、納豆菌、麹菌、酢酸菌などがあります。

発酵食品はこれらの微生物が糖質をアルコールと乳酸にしたり、エチルアルコールを酢酸に変化させたりします。

パンもこの微生物の働きによって作られています。原料の小麦粉などに水と塩を加え、さらに酵母菌を加えて生地を作ります。この生地を適温で寝かすことによって、パン生地はふっくらと膨らみます。これは酵母菌が小麦粉に含まれる成分を酵素で少量のアルコールと炭酸ガスに分解するためです。ちなみに膨らみの原因は炭酸ガスです。

発酵になくてはならない乳酸菌や酵母菌ですが、食材によっては発酵ではなく、腐敗や品質劣化の原因となることもあります。つまり、微生物にとっては、同じ働きでも、「発酵」は人間にとって有用な働きの現象のこと、腐敗とは人が食べられない状態に食品が分解される現象となります。

ただし発酵食品であっても腐敗しないわけではありません。温度管理や取扱いが悪いと発酵食品でも腐敗につながってしまうので、適正な状態で保存することが大切です。

放射性物質による問題への取組みはこちら

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