商品検査室だより

食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。

2013年6月度 アイスクリーム類

<2013年5月度検査状況 13年5月21日~13年6月20日>
残留農薬 残留放射線 微生物 食品添加物 外部委託 卵質 合計
新規
事前商品
14 12 390 26 0 6 448
既存
取扱商品他
33 80 476 10 0 154 753
合計 47 92 866 36 0 160 1201
(昨年度:1230件)

見学件数: 2件 13名

★再検査・継続検査を要するものが、微生物検査で4品ありました。生物検査・理化学(残留農薬・食品添加物・残留放射能)検査とも、商品回収・人体危害に かかわる不適合はありませんでした。 
★残留放射線検査:生鮮・一般食品を検査し、すべて検出せず(検出限界は20ベクレル/kg)でした. 
★卵質検査その他:問題ありませんでした。

●商品お問い合わせ紹介●

<お申し出内容>アイスクリーム類
本日届いたアイスクリームに、賞味期限表示がないのはなぜですか

<検査室からのお答え>
 アイスクリーム類はマイナス18℃以下で保存する必要があり、その温度下では品質が安定しているため、賞味期限表示の省略が法律で認められています。商品によって表示していないのはこのためです。
 ただし賞味期限表示に代えて、パッケージに「ご家庭では-18℃以下で保存してください」、あるいは「要冷凍(-18℃以下保存)」などと記載して、消費者がアイスクリーム類を保存するときの注意をうながしています。アイスクリームは一度溶けると状態が変化してしまい、元には戻りませんので、外観がきちんとしていなければ、おいしく食べられないと判断できます。このように、アイスは保存中に溶かさないことが重要ですので、保存温度をきちんと守っていただき、おいしく召し上がってください。
 なおこのほかに、食塩や砂糖、うまみ調味料、チューインガム、氷なども長期間保存しても品質が安定しているため、賞味期限の省略が認められています。


<2013年6月度商品相談受付状況>
主なお申し出状況(昨年度)
人体有症 4件(2件)
異物混入 79件(79件)
異味異臭 20件(22件)
他意見・質問など 372件(320件)
合計 475件 (432件)

★人体危害(腹痛下痢、スキントラブルなど)での、複数発生商品はありませんでした。

~ヒスタミン検査も実施しています~ 

えっ? 焼き魚で食中毒? ―アレルギー様食中毒に注意―

通常、「食中毒菌」というと、加熱不十分の肉から感染しやすい病原性大腸菌や、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌を思い浮かべる方が多いでしょう。
ところが、一般の雑菌のなかで、赤身魚(マグロ、カジキ、サバ、イワシ)などに付着して増え、「ヒスタミン」を作りだすことにより食中毒を起こす細菌があります。ヒスタミンはアレルギーをひき起こす物質であり、高濃度のヒスタミンが含まれる魚などをたくさん食べると、下痢やジンマシンなどを発症します。これらの細菌は、環境の中に普通に生息しており、完全に排除することが難しく、また、いったん菌が増えてヒスタミンが高濃度になると、加熱しても減りません。「食中毒菌はもちろん、雑菌も増えないようにする」が大切です。
パルコープでは、昨年(2012年度)から、店舗を中心に、商品の抜取り検査でヒスタミンの濃度をチェックしています。
ご家庭でも、魚、特に赤身魚の保存については気をつけましょう。
<予防のポイント>
(1) 加熱する魚であっても常温に置かない。
(2) 冷蔵庫でも雑菌は増えるので、生魚はできるだけ早めに調理して食べる(5℃保存で4日後にはヒスタミンの濃度が増加したという研究報告があります。)
(3) 干物だからと油断しない。

放射性物質による問題への取組みはこちら

バックナンバーを見る