商品検査室だより

食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。

2012年11月度 生ずわいがに

<2012年11月度検査状況 12年10月21日~12年11月20日>
残留農薬 残留放射線 微生物 食品添加物 外部委託 卵質 合計
新規
事前商品
23 28 439 27 16 0  533
既存
取扱商品他
26 97 387 28 9 100 647
合計 49 125 826 55 25 100

1180
(昨年度:1107件)

★再検査・継続検査を要するものが、微生物検査6品ありましたが、微生物検査・理化学(残留農薬・食品添加物・残留放射能)検査とも、商品回収・人体危害に かかわる不適合はありませんでした。
★残留放射線検査:生鮮・一般食品を検査し、すべて検出せず(検出限界は各20ベクレル/kg)でした。
★卵質検査:問題ありませんでしたが、店舗収去品で一部品質のバラツキが見られました。売場管理の徹底を図ります。

●商品お問い合わせ紹介●

<お申し出内容> 生ずわいがに
食べようと思ったら黒く変色していました。なぜこんなに黒くなるのでしょうか。

<検査室からのお答え>
 ご心配をおかけし申し訳ありません。
 お申し出の黒い変色は、カニの「黒変現象」です。一般的に未加熱のカニは空気に触れ、品温が上昇することにより自身の酵素反応によって黒く変色します。これはカニ自身が持つたんぱく質から生成されるアミノ酸の一種(チロシン)が、黒色の色素であるメラニンに変化するためで、腐敗とは異なり人体に影響はありません。「黒変現象」は冷凍管理時も、冷凍庫の開閉による温度変化により影響を受けることがあり、製造メーカーでの品質管理の徹底、パルコープの物流センター及び、支所から組合員さんへのお届けまでの品温管理につきましても不備のないよう努めます。
 ご家庭でお召し上がりになるときは、直前まで冷凍のままで保管し、鍋などの用意ができてから、流水で表面の氷を洗い流す程度にしてご使用いただきますと、おいしくお召し上がりいただけます。


<2012年11月度商品相談受付状況>
主なお申し出状況(昨年度)
人体有症 4件(2件)
異物混入 70件(48件)
異味異臭 25件(24件)
他意見・質問など 297件(308件)
合計 396件 (382件)

★人体危害(腹痛下痢、スキントラブルなど)での、複数発生商品はありませんでした。

冬場になるとウイルスが活動しやすく、インフルエンザとともに、ノロウイルスによる食中毒の要注意時期でもあります。冬のウイルス病の予防対策についてのお話しです。

ノロウイルスは主に食品や手の汚染を通じて体内に入りますが、一般的な細菌と違い食品中では増殖しません。発症者が増殖させたウイルスが、食品を汚染することが冬の多発の主な原因です。今では人から人への感染が主で、症状の無い人からのウイルス排出もあります。
 インフルエンザは空気からでも感染しますので、人ごみが要注意です。

●ウイルス感染の特徴
 ウイルスは、細菌と違って自分では増殖能力はありません。生きた細胞に入ってその増殖機能を借りて増殖し、増えたら細胞を破壊して外に出て次の細胞に感染する、ということを繰り返します。インフルエンザではせきや発熱、ノロウイルスでは嘔吐や下痢を発症します。

●インフルエンザとノロウイルス食中毒
 共通するのはウイルス侵入を防ぐこと、手を介して口や鼻、目の粘膜にウイルスが付くのを防ぐことが大切です。外出から戻ったら、手洗いとうがいをしっかりと。
 (ウィルスは、通常の細菌よりもずっと小さく、手のしわに入り込んだら、簡単な手洗いではあまり落とせません)

*インフルエンザワクチン*
 大人の場合、インフルエンザの発病阻止率は約80%ぐらい、子どもの場合はさらに低くなるといわれています。予防接種とは、病気にかかりにくくしたり、かかっても重くならないようにすることが目的です。
 予防接種したから、インフルエンザにまったくかからない訳ではありません。
 インフルエンザワクチンの接種を受けると、約2週間ぐらいで効果が現れ約3~5ヶ月間ぐらい効果が持続すると いわれています。

ノロウィルス食中毒の予防は、とにかくウィルスを付けないこと。調理の前にはしっかりと手洗いを、食品は加熱して殺菌することが重要な対策になります。

放射性物質による問題への取組みはこちら

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