商品検査室だより

食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。

2011年9月度 蜜入りりんご

<2011年9月度検査状況 11年8月21日~11年9月20日>
残留農薬 残留放射線 微生物 食品添加物 外部委託 卵質 合計
新規事前商品 10 7 404 37 2 0 460
抜取商品 34 32 380 5 11 84 546
調査品他 2 3 27 0 5 12 49
合計 46 42 811 42 18 96 1055

見学件数:1件8名

★9月度は1,055件の検査(昨年876件)と商品の相談受付は470件(昨年475件)でした。
★微生物検査・理化学(残留農薬・食品添加物)検査とも、商品回収・人体危害にかかわる不適合はありませんでした。
★残留放射線検査で42品行い、全て規制値以内でした。
★腹痛下痢、スキントラブルなどでの、同一商品の複数発生はありませんでした。

●商品お問い合わせ紹介●

<お申し出内容>
蜜入りりんご(サンふじ)
“蜜入り”との事なのに、ほとんど蜜が入っていなかった

<検査室からのお答え>
せっかくご利用いただいたのに、がっかりする結果になり申しわけありませんでした。
産地で収穫された蜜入りんごは、光センサーにより蜜が入っている確認をしてから箱詰めを行い出荷しています。産地での出荷時に蜜が確認できていた物でも、時間の経過により蜜が水分を蒸発させながら果実の中に吸収されることがあるため、今回は、産地で蜜入りだった物が、組合員さんが食される時点では果実に吸収されていたものと思われます。
りんごの蜜は光合成でできたソルビトール(糖質アルコール)が果実に溜まったもので、蜜が果実に吸収されたものでも糖度に違いはなく、品質には問題はございませんが交換をさせていただきますので配送担当者にお申し出ください。
「蜜入りりんご」は“完熟の証”です。お早めに召し上っていただく事をお勧めします。


<2011年9月度商品相談受付状況>
主なお申し出状況(昨年度)
人体有症 4件(4件)
異物混入 56件(53件)
異味異臭 36件(30件)
他意見・質問など 374件(392件)
合計 470件(475件)

 

卵の黄身は黄色? 橙色?~卵黄の色の違いの原因は?~

 卵黄の色が黄色いのは、とうもろこしや唐辛子など、植物が作り出す天然の色素「キサントフィル類」が卵に含まれているからです。鶏が体内で作り出す色ではありません。
 従って、鶏がどんな餌を多く食べたかによって、卵黄の色が変化します。
 同じ鶏舎で飼育されている鶏でも、種々の成分を混ぜた餌の何を多く食べるかが違えば、 若干、卵黄の色に差が生じることもあります。黄身の色が濃いと美味しそうで、より栄養がたっぷりありそうに見えますが、この色は、通常、鶏の健康状態に左右されるものではなく、卵の栄養とも関係ありません。
 キサントフィルには色々な種類があり、とうもろこしやマリーゴールドは黄色、オキアミ(小魚)やパプリカは赤色です。従って、餌の配合を変えて卵黄の色を調整することができます。夏場などは気温が上がるにつれて飼料の摂取が少なくなるため、一般的には黄身の色が薄くなります。飼料の配合を少しずつ変えることで黄身の色が調整できるのです。
 卵黄の色を比較する国際的な物差し「ヨーク・カラー・ファン」には、薄いクリーム色の1から濃い橙の15まで、15種類の標準色があり、実際の卵黄は、ほぼ、どれかに当てはまります。一般に、日本人には橙色の卵黄が好まれるので、餌を調整して10以上の卵が多く生産されますが、逆に、加工食品用の薄い卵黄を得るため、鶏にキサントフィルをほとんど含まない餌を与えることもあります。

生協では様々なたまごを扱っています。商品検査室でもたまごに関する検査は、鶏卵の鮮度指標であるハウユニット(黄身と濃厚卵白の盛り上がり具合の数値)や微生物検査をおこない随時品質を確認しています。

放射性物質による問題への取組みはこちら

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