商品検査室だより

食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。

2009年6月度 メロン

<2009年6月度検査状況 09年5月21日~09年6月20日>
残留農薬 微生物 食品添加物 外部委託 卵質 合計
新規事前商品 24 423 47 0 0 494
抜取商品 25 342 10 0 43 420
調査品他 14 55 0 0 0 69
合計 63 820 57 0 43 983

★抜取検査の結果、各検査とも、商品回収・人体危害にかかわる不適合はありませんでした。

★新規取扱い事前検査にて、微生物検査で1品基準不適合となり取り扱い中止となりました。
また、残留農薬検査では、ハート栽培農産物の 『トマト』のお届け前検査で二名の生産者分で(1)ボスカリド(殺菌剤)が検出されました。
法基準では問題ありませんが、農産商品カードには、申請されていない農薬でした。
調査したところ、農産商品カードへの記入漏れが原因と判明し、記入確認の徹底を申し入れました。食品添加物検査は問題ありませんでした。

<2009年6月度商品相談受付状況>
主なお申し出状況(昨年度)
人体有症 5件(16件)
異物混入 77件(113件)
異味異臭 31件(76件)
他意見・質問など 376件(476件)
合計 489件(681件)

★人体危害(腹痛下痢、スキントラブルなど)での、複数発生商品はありませんでした。

●商品お問い合わせ紹介●
<メロンの苦味について>
メロンの美味しい季節になってきました。果物の味や匂いについのお申し出のなかでも、メロンの苦味については、毎年数件のお問い合わせがあります。
メロン、きゅうりなどウリ科の植物果実には苦味成分が含まれております。これは「ククルビタシン」と呼ばれる物質で、同じ種類でも未熟果に多く含まれるといわれており、人体への影響は心配ありません。こうした苦味は生育した状況(種子の個体差、熟度、日当たり)などの差により苦味の成分が個体差により強く出るものがあります。
産地、出荷先に対しては、お申し出の状況を報告し、品質のバラツキがでないよう食味検査などを増やし選別強化の申し入れをおこなっています。


梅雨に入り、湿度・気温とも高くなってきました。 これから、夏の終わりにかけては細菌性の食中毒の発生が多くなる季節です。
(冬場はウィルス性の食中毒の発生件数が増加します)
商品検査室では、食品の種類に応じた食中毒菌の検査を実施し、食品の衛生状態を日常的にチェックしています。
(検査実施項目:黄色ブドウ球菌・サルモネラ属菌・腸炎ビブリオ菌・セレウス菌など)

食中毒予防の三原則は、食中毒菌を「付けない、増やさない、やっつける」です。調理の前にはしっかり手洗いもおこないましょう。

★「つけない」
食中毒を起こす細菌が魚や肉、野菜などの素材についていることがあります。
この食中毒菌が手や調理器具などを介して他の食品を汚染することがあります。
これを二次汚染と言いますが、食中毒の原因となることが非常に多いのです。
そのため、手や器具を十分洗ってつけないようにしましょう。

★「ふやさない」
食中毒菌がついてしまった食品も、食品の中で細菌が増えなければ、その食品を食べても食中毒になりません。
細菌は通常、4C°から10C°の冷蔵庫ぐらいの低温になると増えるスピードがゆっくりになります。食品を扱うときは冷蔵保管が大切です。ただし、ごく少量で発病する細菌やウイルスもあり、増えないからといって安心はできません。
夏場の冷蔵庫の扉の開閉はできるだけ少なく、すばやくを心がけましょう。

★「やっつける」
食中毒菌のほとんどが熱に弱く、食品についていても十分加熱すれば死んでしまいます。食品の中心部までしっかり加熱しましょう。また、食器やキッチン用品は、洗浄したあと熱湯や塩素系漂白剤で消毒することができます。 またよく乾燥させることが必要です。

全国食中毒発生件数 グラフ

放射性物質による問題への取組みはこちら

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