商品検査室だより

食の安全の取り組みの一環として、ホームページに毎月の検査実績と商品相談の概要をお知らせいたします。
多くの組合員さんに、検査を中心とした安全推進活動の中身を知っていただき、商品相談状況など、生協の安全の取り組みについてご紹介いたします。

2009年2月度 COOPイタリアスパゲッティ

<2009年2月度検査状況>
  残留農薬 微生物 食品添加物 外部委託 卵質 合計
新規事前商品 23 306 29 2 - 360
抜取商品 53 242 7 - - 302
調査品他 8 244 - 2 - 254
合計 84 792 36 4 0 916

★各検査とも、商品回収・人体危害にかかわる不適合はありませんでした。
★検査結果から調査を必要としたのは、1品目ありました。
検査結果から調査を必要とした商品が1品ありました。残留農薬検査でハート栽培農産物の供給前の確認検査でレタスから、防除計画に記載されていない農薬を極微量検出しました。
産地調査で、隣接する畑に撒いた農薬がレタスの畑に飛び付着したことが判明しました。産地には、隣接する畑からの汚染を防ぐよう改善を要請しました。ご利用いただいた組合員様には、お届けまでに追加検査し問題が無いことを確認した他の畑のものをお届けしました。

<2009年2月度商品相談受付状況>
主なお申し出状況(昨年度)
人体有症 15件(114件)
異物混入 80件(117件)
異味異臭 61件(131件)
他意見・質問など 362件(502件)
合計 518件(864件)

●人体危害(腹痛下痢、スキントラブルなど)での、複数発生商品はありませんでした。

「COOPイタリアスパゲッティ1.4mm 1kg」について4件のお問い合わせをいただきました。
(1)麺に黒い斑点があり、袋の中にも胡椒くらいの黒い粉がたまっている,(2件)
(2)袋の中に粉がふいていると申し出がありました。これは大丈夫なんですかと問い合わせがありました(2件)

(1)お申し出の黒い粉状のものは、麺が焦げたものでした。
乾燥機内で結露が発生し、炭水化物と反応して焦げたものの断片が混入したものと推測されました。
日本生協連を通じてイタリアのコルティチェラ社と協議して、製造装置(特に乾燥装置とそれをコントロールするコンピュータ)の調整徹底目視検品の徹底を依頼しました。
(2)ご指摘の"白い粉"は、スパゲッティを規定の長さに切る時に発生する「麺の切りくず」でした。切断時のカッターの研磨不足あるいはエアークリーナーの風力が弱くなっていた為に発生したものと思われます。今回の件をイタリア現地工場に伝え、クリーナーのメンテナンス強化、カッター刃の交換頻度の見直し、及び目視検査の徹底を改めて指示しました。

●国産鶏肉(ひき肉)のサルモネラ属細菌検出の新聞報道について●

「国産鶏肉(ひき肉)の約2割から、サルモネラ菌が検出された。」との新聞報道が2月3日にありました。 サルモネラには2500種類をこす多数の血清型があり、今回の報道では、少量菌でも食中毒を発症するサルモネラ・エンテリティディスやサルモネラティフィリウムなどの検出率については報道されておらず、サルモネラ全体についてのみの内容でした。サルモネラは自然界に広く生息し、鶏、豚、牛、犬、猫などの多くの動物の腸管などから検出されます。特に鶏では常在菌ともいわれていることから、今回の報道になったものと思われます。

検査室では、鶏卵、鶏肉製品・加工製品についてはサルモネラ属を検査項目に設定し、モニタリング(実態調査)していますが、鶏肉製品の未加熱品については報道内容と同様の結果となっています。ただし加熱済製品からは全く検出されていません。 この菌は大腸菌O157と同様に、70度で1分程度の加熱でも容易に死滅しますので、通常の加熱調理で安全な食生活がすごせます。

<サルモネラ食中毒予防のポイント>

★食肉類、卵は低温管理しましょう。
★卵は購入後、冷蔵庫に保管し、割卵後は直ちに調理して早めに食べましょう。
★また、ひび割れた卵は使用しないようにしましょう。
★卵を生や半熟で食べる場合は、消費期限内のものを使用しましょう。
★肉の生食はできるだけ避けましょう。十分に加熱(中心温度75度で1分以上)しましょう。
★卵、肉などを扱った器具・手指はそのつど洗浄消毒し、二次汚染を防ぎましょう。
★ネズミ、昆虫を駆除し、ペットに触れた場合には手を良く洗いましょう。

放射性物質による問題への取組みはこちら

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